WEC:プジョーとバイコレス、最高峰「ル・マン・ハイパーカー」参戦車両のイメージを公開
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第88回ル・マン24時間レース開催前夜となった9月18日、プジョーとバイコレス・レーシングが、ル・マン・ハイパーカー(LMH)クラス参戦車両のレンダリングイメージを公開した。ル・マンの3度の優勝経験を持つフランスの自動車メーカーは、2022年にLMHクラスで世界最高峰のスポーツカーレースに復帰する。
LMDhではなくLMHを選んだプジョー
現行LMP1クラスに代わって、2021年よりWECの最高峰クラスに立つLMH。プジョーはこの日TOTALと共同で、LMP2ベースのLMDhではなく、LMHの開発を正式にスタートさせたと発表した。LMHカテゴリーを選択した理由の1つは「空力的な自由度」だという。エアロ開発に際しては、リジェ・オートモーティブの協力を得るようだ。
公開されたイメージには、500kW(約680馬力)のパワーを発揮する4輪駆動の電気式ハイブリッド・ハイパーカーのシルエットが浮かぶ。レギュレーションに従い、前輪には200kW(約268馬力)を発生させるエネルギー回生システムを備え、一般道での走行に対応するために現行LMP1マシンと比較すると車重及びサイズが増大。全長は5m、全幅は2mに達する。
プジョー・スポールのテクニカルディレクターを務めるオリビエ・ジャンソニは「これまでに空力コンセプトの一部とエンジンアーキテクチャ、そしてハイブリッドシステムの基本設計を決定した。2022年のデビューに向けては各種研究やプロトタイプの制作、テストベンチやサーキットでの実走確認など、いくつかのステップが残っている」と説明した。
バイコレスのハイパーカー
2014年よりWECトップクラスに参戦しているバイコレス・レーシングは、ドイツ・グレーディングの本社にてデザインされた「PMCプロジェクトLMH」の3バージョン(レースバージョン、トラックデイバージョン、ロードカー)を公開した。
車重1000kgのロードカーは、ハイブリッドシステムとV8エンジンの組み合わせにより1000馬力を発生させるが、レースバージョンはV8自然吸気単体の700馬力で、重量は1040kg。トラックデイバージョンは650馬力のV8を積み、重量は950kgとなる。
LMHレースバージョン
LMHレースバージョン
LMHレースバージョン
LMHレースバージョン
LMHトラックデイバージョン
LMHロードカー
市販用車両の生産開始は2021年の第1四半期が予定されており、レースバージョンは2021年にデビューする。