ニコ・ヒュルケンベルグに次戦イタリアGPで10グリッド降格ペナルティ「あれは僕のミス」過失認める
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F1ベルギーGPのレーススチュワードは、ルノー・スポールのニコ・ヒュルケンベルグに対し、次戦F1イタリアGPでの10グリッド降格ペナルティを言い渡した。
26日に開催されたシーズン後半の幕開けF1ベルギーGP決勝レースで、ヒュルケンベルグを起点とする連鎖的な多重事故がオープニングラップで発生。ヒュルケンベルグ本人を含む計4台が開始早々に姿を消した。
ブラックアウト直後、ターン1に向かったヒュルケンベルグはブレーキングのタイミングを誤り、前走していたフェルナンド・アロンソのマシン後方に追突。アロンソのマシンは宙を舞い、シャルル・ルクレールの頭上をかすめてランオフエリアに横たわった。
衝撃を受けたルクレールのマシンはダニエル・リカルドの後部を強打。リアウイングを破壊されたリカルドのマシンがキミ・ライコネンの右リアタイヤとリアウイング・エンドプレートに激突。ヒュルケンベルグのミスが引き金となり、玉突き事故が発生した。
Lap 1/44: Chaos at the start – Leclerc, Alonso and Hulkenberg out 💥#BelgianGP 🇧🇪 #F1 pic.twitter.com/ZKu2RlVrLK
— Formula 1 (@F1) August 26, 2018
スチュワードはレース後、ヒュルケンベルグとアロンソを召喚し状況調査を開始。証拠映像と関係者からの聞き取りを経て、ヒュルケンベルグにグリッド降格の罰則処分及び、スーパーライセンスに付帯するペナルティポイント3点を科す裁定を下した。
同様の事故は2012年にも発生していた。当時ロータスにいたロマン・グロージャンがスタート直後に無謀な走りをしてルイス・ハミルトンと接触。この影響でグロージャン、ハミルトン、セルジオ・ペレス、そしてドライバーズタイトル争いで首位につけていたフェルナンド・アロンソがリタイヤを強いられ、フロントローの小林可夢偉は最後尾に突き落とされた。この時はグロージャンに対して1レースの出場停止と罰金5万ユーロが科せられている。
事故の原因となったヒュルケンベルグは事故を振り返り、自身の過失を認めてた。「ブレーキングポイントを見誤ってしまったんだ。ブレーキを踏むタイミングが遅れてしまった。ひどい事故だし褒められたものじゃない。僕のミスだった」
「ブレーキを踏んだらフロントタイヤがロックアップして横に滑ったんだ。今のF1マシンは空力的にかなり敏感だからね。特に、前方を走るマシンが多い時ほどグリップの抜けが酷い傾向があるんだ」
「僕にとってもチームにとっても、事故に巻き込まれた他のドライバー達にとってもストレスが溜まるレースになってしまった。でもレースとはこういうものだし、時としてこういった事故が起こってしまうんだ」
ルノーのチーム代表を務めるシリル・アビテブールは「ニコはスタートの際に判断を誤った。彼はこういった種類のミスを犯すドライバーではないし、これを教訓にして前に進んでくれるはすだ」と述べ、ヒュルケンベルグの責任を認めつつも擁護した。
被害を被ったアロンソは「信じがたいミスだ。ニコは僕らをボーリングのピンみたいに扱いやがった」とヒュルケンベルグの軽率さを非難している。