F1ベルギー車体改良一覧:全チームが新パーツ投入、マクラーレンとメルセデスは広範にアップデート
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F1第14戦ベルギーGPでは全チームがアップグレードを持ち込んだ。その中でも特に広範な改良を加えたのはマクラーレンとメルセデスだ。
多くはスパ・フランコルシャンのコース特性に応じた低ドラッグ仕様のウイング類を引っ提げてきた。タイトル争いを繰り広げるレッドブルとフェラーリもコース特性に合わせたパーツを持ち込んだ。
チーム | アップデート内容 |
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マクラーレン |
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メルセデス |
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アルファタウリ |
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ウィリアムズ |
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レッドブル |
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フェラーリ |
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ハース |
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アストンマーチン |
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アルピーヌ |
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アルファロメオ |
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マクラーレン「MCL36」
マクラーレンのアップグレードは多岐に渡る。空気抵抗低減と冷却・空力効率向上を目的としたスパ向けのリアウイング、ビームウイング、リアブレーキダクト、冷却ルーバーがまず一つ。
マシン改良用のパーツとしては、傾斜角の変更によってアンダーボディが生み出すパフォーマンスを向上させるための新型ディフューザーや、ウイングレットが追加されたリアブレーキダクト、気流改善を目的としたフロントサスペンションのトラックロッド・フェアリングを投入している。
メルセデス「W13」
ポーパシングの収束に後押しされ、メルセデスはスパ専用の低抵抗リアウイングに加えて、パフォーマンス向上のためにフロアにも変更を加えた。また、フロントウイング翼端板も後部気流の改善のために変更されている。
前方のフェンス部を変更すると共にフロアボディの露出面積が減らされた。これによりボディそのものが生み出すダウンフォース量は減少するが、ディフューザーへの気流が改善されるため、全体としては増加するとしている。
アルファタウリ「AT03」
角田裕毅擁するアルファタウリはスパ専用のリアウィングとビームウィングに加え、フランスGPで導入されたアップグレードに合わせてリア側のロアウィッシュボーン・シュラウドの角度を変更してダウンフォースを増強。更に、リアブレーキダクトの上部カスケードウィングレットの形状も調整した。
レッドブル「RB18」
スパのコース特性に応じて冷却効率を高めたサイドポッドを導入。リア・サスペンションのシュラウド形状を変更して空気抵抗の低減を目指した。
フェラーリ「F1-75」
空力効率改善のため、新型のリアウィングとビームウイングを持ち込んだ。いずれもスパ・フランコルシャン専用仕様で、クルマのポテンシャルを引き上げるものではない。
アルピーヌ「A522」
アルピーヌはフェンス部の形状を僅かに変更した新型フロアを導入すると共に、リアブレーキダクトの位置をフェンスの外側に移動させる事で、リアウィングのパフォーマンスを向上させた。
アストンマーチン「AMR22」
スパ向けに低ドラッグかつ高効率の前後ウイングを持ち込んだ。
アルファロメオ「C42」
アストンマーチン同様に、フラップを改良した低抵抗フロントウイングと、翼端板に手を入れたリアウィングを投入した。
ウィリアムズ「FW44」
アストン、アルファと同じ様にフロント及びリアウィングをトリミング。加えてビームウィングにも手を入れた。
ハース「VF-22」
ビームウィングをトリムすると共に、ブレーキダクトのウィングレットを低抵抗仕様に変更した。