アルファタウリ、博打戦略でWピットから5戦ぶり得点…角田裕毅とガスリーのレース内容を振り返る首脳陣

角田裕毅(アルファタウリ)を先導するピエール・ガスリー、2022年8月28日F1ベルギーGP決勝レースCourtesy Of Red Bull Content Pool

8月28日(日)に行われたF1第14戦ベルギーGP決勝を終えて、スクーデリア・アルファタウリのフランツ・トスト代表とテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンがレース内容と週末を振り返った。

ピエール・ガスリーはキャリア通算100回目のグランプリで9位フィニッシュを果たし、5戦連続の無得点記録に終止符を打ったが、角田裕毅は9.7秒ものロスがあった1回目のピットストップが大きく響き、10位入賞を飾ったアレックス・アルボン(ウィリアムズ)に3.3秒遅れの13位でレースを終えた。

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グリッド上での作業を見守るピエール・ガスリー(アルファタウリ)、2022年8月28日F1ベルギーGP決勝レース

ジョディ・エギントンは次のように述べ、ガスリーの大逆転入賞の背景にギャンブル的なタイヤ戦略があった事を明かした。

「波乱万丈のレースだった。グリッド上でピエールのクルマに問題が発生したためガレージへと戻し、既にピットレーンスタートが決まっていたユーキと共にピットレーンからスタートしなければならなくなった」

「一旦レースが始まると、2人のドライバーは前進すべく仕事に取り掛かった」

「ユーキは非常に堅実な走りを見せてポイント圏内を目指したものの、アルボンを先頭とする隊列に捕まってしまい、入賞圏内でフィニッシュする事はできなかった。ユーキが良いレースをしていただけに悔やまれる結果となった」

「ピエールは中間スティントを短くして最終スティントを引き伸ばす賭けに出た。タイヤマネジメント的に難しい選択だったが、これが功を奏し、後続を引き離して9位でフィニッシュする事ができた」

「ポイント圏内に帰ってこれた事は非常に喜ばしいものの、我々はまだ、必要以上にレースを難しくしている側面があるため、次戦に向けて取り組むべきトピックは数多い」

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スターティンググリッドで作業の様子を見守るスクーデリア・アルファタウリのフランツ・トスト代表、2022年8月28日F1ベルギーGP決勝レース

フランツ・トストは14番グリッドからの大逆転優勝を果たしたマックス・フェルスタッペンと2位表彰台に上がったセルジオ・ペレスの活躍により、今季4回目の1-2を果たしたシニアチームを祝福しつつ、次戦オランダでの更なる好パフォーマンスに期待を示した。

「まず最初に、スパで見事な1-2フィニッシュを達成したオラクル・レッドブル・レーシングを祝福したい。マックスの走りは実に素晴らしかった」

「我々の方は幾つかポイントを獲得する結果となった。ここ数戦は入賞から遠ざかっていたため、これはポジティブな結果と言えよう」

「ピエールは素晴らしいレースを戦ってくれた。8番グリッド上で電気系統に不具合が生じたため、クルマをガレージに戻さなければならなかったものの、パワーユニットが動いてくれたおかげでレースに参加する事ができた」

「ガレージにクルマが戻ってきたら、再度始動した理由を調査し、問題を解決していく必要がある」

「もちろん、ピエールにとっては難しいレースになったものの、実に素晴らしい走りをしてくれた。序盤はグリップ不足に苦しんでいたが、ミディアムを履いた後半のスティントでは幾つもポジションを上げていき最高の仕事をしてくれた」

「同じくピットレーンスタートのユーキの方はピエールとは異なる戦略を採ることにした」

「ハードタイヤで第1スティントを18周目まで引っ張り、その後新品のミディアムタイヤを履かせた」

「ユーキもまた、本当に力強い走りで、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」

「暫くの間、周冠宇に前を塞がれてしまったものの、最終ラップでオーバーテイクを決めて13位でフィニッシュした」

「次のオランダGPでは、技術的なトラブルやパワーユニット交換の必要がないクリーンな週末を過ごし、シーズン開幕時のようなパフォーマンスを取り戻せる事を願っている」

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互いのヘルメットを交換し合った角田裕毅(アルファタウリ)とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、2022年8月27日F1ベルギーGP予選


ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは、9月2日のフリー走行1で幕を開ける。

F1ベルギーGP特集

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