アウディ、”替え玉”不正行為のダニエル・アプトに停職処分

アウディ・スポーツのダニエル・アプトcopyright Formula E

フォーミュラE選手権に参戦するアウディ・スポーツは、先週末にオンライン上で開催されたシリーズ公式の慈善バーチャルレース「Race At Home Challenge」での失格処分を受け、ダニエル・アプトに停職処分を言い渡した。

アプトは5月23日に行われた第5戦ベルリンでのレースで、オリバー・ローランド(日産e.dams)とストフェル・バンドーン(メルセデスベンツEQ)に次ぐ3位でフィニッシュしたものの、プロのシムレーサーであるロレンツ・ホーリングを代理参戦させていた事が発覚した。

スチュワードはアプトを失格処分とし、任意の慈善団体に1万ユーロを寄付するよう命じた。またホーリングに関しては今後、Race At Home Challengeへの参戦を認めないとするジャッジを下した。アプトは自らの非を認め謝罪した。

アウディは26日(火)に次の声明を発表し、アプトに停職処分に科した事を明らかにした。

「ダニエル・アプトは、5月23日に開催されたレース・アット・ホーム・チャレンジ第5戦の予選及び決勝で、自らマシンをドライブせずにプロのシミュレータードライブに運転させた。彼は翌日、これを直接謝罪し、失格を受け入れた。誠実さ、透明性、そしてルールへの一貫した遵守性はアウディの最優先事項であり、これはアウディブランドが関与するあらゆる活動に例外なく適用される。このような理由からアウディスポーツは、ダニエル・アプトの停職処分を決定した」

アウディが声明の中で記している通り、アプトへの処分はあくまでも停職、つまり”一時的な活動休止”であるが、一部には最終的にシート喪失という事態に至る可能性を指摘する声もある。

27歳のドイツ人ドライバーは2014年のチャンピオンシップ発足以来、63戦に出場し、優勝2回、表彰台10回、ポールポジション2回、ファステストラップ8回を記録。2017-18シーズンには自己最高位となる選手権5位を獲得している。

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