アストンマーチン、ヴァルキリーLMHで2025年ル・マン24時間に復帰…F1ノウハウ流用

アストンマーティンがハート・オブ・レーシング(HoR)と提携して2025年よりFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に投入する「ヴァルキリーAMRプロ」をベースとするLMH規定のハイパーカーのレンダリング (1)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーティンは2023年10月4日、ハート・オブ・レーシング(HoR)と提携し、「ヴァルキリーAMRプロ」をベースとするLMH規定のハイパーカーで2025年よりFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に参戦すると発表した。

両シリーズには各々少なくとも1台のヴァルキリーが投入される。アストンはプロドライブと共同開発した2011年のAMR-One LMP1マシン以来初めて、ル・マン24時間レースでの総合優勝を目指す事になる。ヴァルキリーは両選手権に参戦する初のLMH規定ハイパーカーとなる。

ヴァルキリーLMHには、サーキット専用車両であるオリジナルモデルに搭載のコスワース製6.5リッターV12自然吸気エンジンが使用されるが、ハイパーカークラスのバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)要件を取り入れるために改良が施される。なおオリジナルとは異なりバッテリー・エレクトリック・ハイブリッド・システムは搭載されない。

ル・マン復帰の決定について、アストンのローレンス・ストロール会長は「パフォーマンスはアストンマーチンのあらゆる活動の生命線だ。そしてモータースポーツはこの卓越性を追求する上での究極の表現だ」と語った。

「我々は初期の頃からル・マンに参戦してきた。その輝かしい努力によって1959年に初制覇を果たし、過去95シーズンで19回のクラス優勝を飾った」

「そして今日、アストンマーチン史上最速の市販車にインスパイアされたレーシング・プロトタイプで新たな歴史を刻むべく、最初の勝利の舞台に戻ってきた」

ストロールは、ル・マンを含むWEC、そしてロレックス24時間レースを含むIMSAでの争いにおいて、ヴァルキリー純血レーサーの性能をさらに高めるために、F1チームの運営を通じて培った「複雑な知識ベース」を活用すると付け加えた。

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーティンがハート・オブ・レーシング(HoR)と提携して2025年よりFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に投入する「ヴァルキリーAMRプロ」をベースとするLMH規定のハイパーカーのレンダリング (2)

HoRのチーム代表を務めるイアン・ジェームスは、「我々は耐久レースに大いなる野心を抱いている。WECとIMSAのトップクラスに足を踏み入れ、総合優勝の栄誉に挑戦する絶好のタイミングだ。もちろん、これは簡単な目標ではないが、パートナー、そしてアストンマーチン・パフォーマンス・テクノロジーズのサポートを得た我々には、成功を収めるために必要なツールと能力がすべて揃っている」と語った。

ヴァルキリーLMHプロジェクトの復活と合わせてアストンは、ヴァンテージのプラットフォームをベースにした全く新しいGT3およびGT4マシンを製造する予定であると明らかにした。これらは2024年シーズンよりカスタマーチームに供給される計画だ。

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーティンがハート・オブ・レーシング(HoR)と提携して2025年よりFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に投入する「ヴァルキリーAMRプロ」をベースとするLMH規定のハイパーカーのレンダリング (4)

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーティンがハート・オブ・レーシング(HoR)と提携して2025年よりFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に投入する「ヴァルキリーAMRプロ」をベースとするLMH規定のハイパーカーのレンダリング (3)

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了