動物保護PETA、ハミルトン登壇の会議に乱入…F1商業権者の説得を嘆願

「2023 Forbes Iconoclast Summit」に参加したルイス・ハミルトン(メルセデス)に対して支援を求めるPETA(動物に対する倫理的扱いを求める人々の会)、2023年6月12日Courtesy Of PETA

PETA(動物に対する倫理的扱いを求める人々の会)は米国現地6月12日(火)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に対して、アイディタロッド犬ぞりレースとの関係を断つようF1の商業権保有者であるリバティメディア社の説得を嘆願した。

ジル・ビルヌーブ・サーキットでのF1カナダGPに先立ちニューヨークを訪れたルイス・ハミルトンとメルセデスのチーム代表、トト・ウォルフは、”世界で最も影響力のある投資家の集い”と銘打たれた「2023 Forbes Iconoclast Summit」に参加した。

ヴィーガン(完全菜食主義者)であり、愛犬家でもある7度のF1ワールドチャンピオンがスピーカーとして壇上で発言する中、PETAの支援者の女性がこれに割り込み、プラカードを掲げて支援を訴えた。

アイディタロッド犬ぞりレースはアラスカを舞台として1000マイル(約1609km)で争われるもので、今年のレースでは約175頭の犬が疲労や病気、怪我などにより脱落。その過酷さから完走は半数ほどとされる。

PETAによると誤嚥性肺炎などが原因で150頭以上の犬が死亡しており、バティメディアの子会社であるアラスカの通信会社「GCI」は、スポンサーとして年間25万ドル(約3,500万円)を投じているという。

PETA執行副会長のトレイシー・リーマン氏は「F1のアスリートは競技を選ぶが、雪や氷、強風の中を1日4回、最長2週間に渡ってマラソンすることを選ぶ犬はいない。多くの場合、その”報酬”は死だ。ルイス・ハミルトンはこうした犬たちの強力な擁護者になり得る。PETAは彼に対して、GCIの有害なスポンサーシップの中止を要求するよう求めている」と語った。

Courtesy Of PETA

「2023 Forbes Iconoclast Summit」に参加したルイス・ハミルトンとメルセデスのトト・ウォルフ代表、2023年6月12日

F1カナダGP特集

この記事をシェアする

モバイルバージョンを終了