国籍によるF1ペナルティ格差を非難するアロンソ、FIA会長に問題提起へ…マイアミGPスプリントでの事故を巡り
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フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は国籍によってF1レースにおけるペナルティ裁定が左右されていると主張し、国際自動車連盟(FIA)のモハメド・ベン・スレイエム会長に懸念を表明する考えを明らかにした。
オーストラリアGPと中国GPスプリントで自身に科されたペナルティを声高に批判していたアロンソは、マイアミGPスプリントでの1周目の多重事故に関してルイス・ハミルトンにペナルティが科されなかった事に眉をひそめた。
19周のレースのオープニングラップでハミルトンがターン1に向けてイン側に飛び込んできた事から、接触を避けるべくアウト側に回避行動を採った結果アロンソは、その外側から被せてきた僚友ランス・ストロールと衝突した。
この多重事故によりストロールと、最もアウト側にいたランド・ノリス(マクラーレン)がリタイヤし、アロンソとハミルトンの僚友ジョージ・ラッセルはポジションを大きく落とした。
スプリントを経て母国スペインのDAZNのインタビューに応じたアロンソは「何人かのレースを台無しにした」にも関わらず、「スペイン人でない」という理由のためにハミルトンは罰せられなかったと主張した。
一件を調査したスチュワードは、責任を負うべきドライバーを「完全に、または主に特定」する事ができなかったと説明すると共に、その性質上、集団の接近が避けられないオープニングラップで発生したインシデントである点に言及し、お咎めなしとする決定を下した。
スプリント後に行われた予選を経てなお、アロンソは考えを変えていなかった。
米ESPNによるとアロンソは「クルマをコントロールせずにハミルトンがイン側に飛び込んだせいで、僕はスペース(結果としてこれがストロールとの接触に発展)を開けなきゃならなかったんだ。もし僕が同じ事をしていたら間違いなくペナルティが科されたはずだ」と不満をあらわにした。
そして、DAZNとのインタビューの中で表明した当初の意見は今も変わっていないとして、「僕は国籍が要因になっていると強く感じている。モハメド(ベン・スレイエム)やFIAや何かと話をするつもりだ」と続けた。
「国籍が決定に影響を与えない事を確認する必要がある。これは僕のためというだけでなく、将来の世代のスペイン人ドライバーにとっても重要なことだ」
マイアミGPのスチュワードは、元イタリア人F1ドライバーのヴィタントニオ・リウッツィの他に、シンガポール、バルバドス、そしてアメリカのメンバーで構成されている。