2022年はアストンマーチンにとって試練の1年、とセバスチャン・ベッテル
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セバスチャン・ベッテルは5年以内のチャンピオンシップ制覇を目標に掲げるアストンマーチンF1チームにとって、2022年シーズンが試練の1年になると考えている。
英国シルバーストンのチームは2月10日(木)にゲイドン本社で新車発表会を行い、2022年シーズンのF1世界選手権に投入する「AMR22」を世界初公開した。
昨年はコンストラクターズ選手権7位と大きく転落し、チーム代表のオトマー・サフナウアーが新年早々にチームを離脱するなど、急速に拡大を続けるアストンマーチンには将来を不安視させる材料がある。
ベッテルは「経営陣の入れ替わりというものは、常にちょっとした混乱や揺り戻しが付き物」だとして「乗り越えるには時間がかかる」と認めた上で、今年は言い訳が許されないシーズンになるとの見方を示した。
「規模が拡大しても、無駄のない効率的なプロセスでやっていければ良いわけだけど、いずれにしても今年は僕らにとって本当の意味で試される年になるだろうね。自分たちの実力が如何ほどなのか、明らかになると思う」
レーシングポイントからアストンマーチンへとリブランドされた昨シーズンの不本意な結果についてベッテルは「去年はアップデートに力を入れなかったから、何も見せられなかった」と述べ、技術規定が刷新される今季に開発のリソースを優先させたためだと説明し、アストンマーチンF1チームとしての評価は今季の結果によって「判断されるべき」だと指摘した。
「昨シーズン中にマシン開発を進めた期間は4分の1以下だったから、今年は状況が大きく異ると思う。去年は最初から長く厳しいシーズンになる事が分かっていた」
「今シーズンは新しいルールが導入された。誰もが自分たちのルール解釈が正しい事を祈りつつも、結局のところ何を期待して良いのか分からないんじゃないかと思う」
「僕を含めた誰もが勝ちたいと思っているはずだ。勝利を夢に思い描かない人はF1に参戦しないだろうし、それは僕も同じだ。大切なのは常に前に進み、上を目指す事だ」
「今年は5年計画の2年目だからまだスタート地点に立ったばかりだけど、このチームは大いなる野望と計画を持っている。僕はその一員である事を本当に嬉しく思ってる」
こうした抜本的なレギュレーション改訂が行われる年は、トップチームよりもミッドフィールド以下のチームにとって大きなチャンスとなるが、ベッテルは今年もレッドブルやメルセデスといったお馴染みのチームが上位に食い込んでくるだろうと予想する。
「僕らとしては去年よりずっと良い状態にあることを願っているけど、表彰台に上がる顔ぶれは今年も似たようなものになるだろうね」