周冠宇、2025年F1リザーブドライバーとしてフェラーリに復帰―ジョビナッツィと共に控えベンチに
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周冠宇(ジョウ・グアンユー)が2025年のF1リザーブドライバーとしてスクーデリア・フェラーリに復帰することが正式に発表された。昨シーズン末でザウバーのレギュラーシートを失った周冠宇は、フェラーリのリザーブドライバーとして4輪最高峰の舞台に留まることとなる。
キャリア通算68戦を数える25歳の中国人ドライバーは2015年、当時15歳でフェラーリ・ドライバー・アカデミーに加入し、4年間をフェラーリの育成プログラムのもとで過ごした。その後、ルノー(現アルピーヌ)の若手ドライバープログラムへ移籍し、2022年にザウバー(当時のアルファロメオ)からF1デビューを果たした。
3シーズンにわたりF1を戦い、幾度かの入賞を果たしたものの、2024年シーズン限りでチームを離脱。ザウバーは2025年に向けてラインナップを刷新し、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレートを起用した。
今回のフェラーリ復帰に際し、周冠宇は「すべてが始まった場所に戻る。フェラーリが再び自分を信じてくれたことに感謝したい。新たな章を共に始めるのが待ちきれない」とコメントした。
アントニオ・ジョビナッツィは引き続きフェラーリのF1リザーブドライバーを務める。ジョビナッツィは元アルファロメオのレースドライバーであり、現在はフェラーリの世界耐久選手権(WEC)チームのドライバーとしても活動している。
周冠宇とジョビナッツィは、フェラーリのレギュラードライバーであるシャルル・ルクレールやルイス・ハミルトンに不測の事態が生じた場合、代役としてグランプリに出走する。
また、フェラーリの育成ドライバーであるオリバー・ベアマンは、2025年シーズンからハースのフルタイムドライバーとしてF1に参戦するが、フェラーリが必要に応じて彼を呼び戻す可能性も考えられる。
リザーブドライバー以外の第三者が代役を務めるケースはゼロではない。2020年のサクヒールGPでは、メルセデスが正規リザーブのストフェル・バンドーンやニック・デ・フリースではなく、ウィリアムズのジョージ・ラッセルを代役に起用した。
リザーブドライバー陣がすべてF1経験者であるため、フェラーリはシーズンに2度のFP1での若手起用義務を別のドライバーで消化する必要がある。ディーノ・ベガノビッチ、アーサー・ルクレール、アントニオ・フォコらの起用が予想される。