ウィリアムズ、技術責任者パディ・ロウを解雇か?「個人的な理由で休職中」
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ウィリアムズ・レーシングの最高技術責任者を務めるパディ・ロウが、現在休職中である事が明らかとなった。ウィリアムズの広報が、2019年開幕オーストラリアGPを1週間後に控えた6日に明らかにした。
数多くのチームが参入と消滅を繰り返してきたフォーミュラ1の長い歴史の中で、史上3番目の成功を収めた事で知られるグローブのチームは今年、マシン開発の遅れから、シーズン前のバルセロナ合同テスト初日までにマシンを持ち込めず、取り返しのつかない代償を支払った。
副代表を務めるクレア・ウィリアムズは、マシン開発の全責任を負う立場にあったパディ・ロウの処遇について口を固く閉ざし、ロウ自身は「問題が発生するとクビを切る習慣がある事は分かっているが、強いチームはそういう事をしたりしないものだ」と述べ、今は目の前の問題を解決することに集中すべきとの見解を示していた。
だが、ロウの指揮のもとで開発された昨年のFW41も、ロバート・クビサをして「グリッド最遅のマシン」と言われる程に競争力を欠き、チャンピオンシップ断トツの最下位。ロウがエンジニアと経営陣の信頼を失った事は明らかであり、唯一不確だったのは、ロウが開幕地メルボルンに姿を見せるのかどうかという点のみであった。
チームの発表によれば、ロウの休職は「個人的な理由」だとされ、それが離職に向けたガーデニング休暇を意味するのか、それとも本当にただの休暇なのかは断定できないが、英BBCは「チームを去った」と断定しており、事実上のクビとみられる。
ロウはウィリアムズの株主でもあり、その点では一介の従業員ではなくチームの共同オーナーでもあるが、仮にテクニカルディレクターの職を辞してチームを離れるということであれば、株式の行方も気になるところだ。