トロロッソ・ホンダは2020年のF1ラインナップをいつ決定するのか?

ホンダF1の山本雅史マネージングディレクターとスクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表copyright Red Bull Content Pool

山本尚貴のF1デビューへの期待高まるトロロッソ・ホンダは、2020年シーズンのF1ドライバーラインナップをいつ決定するのだろうか?チーム代表を務めるフランツ・トストがF1ドイツGPの公式会見の場で明らかにしたところによると、人事権を持つレッドブル上層部は、10月頭以降に決定する計画のようだ。

ファエンツァのチームは今年、ラインナップを一新してシーズンに臨む一種のギャンブルに出た。ダニエル・リカルドがルノーへ電撃移籍したために、ピエール・ガスリーがその後任として本家レッドブルへと昇格。ラインナップの一貫性を維持するためにブレンドン・ハートレーとの契約を更新する手もあったが、チームは新人アレックス・アルボンを起用した。

「我々のドライバーは、二人共素晴らしい活躍をしている」とフランツ・トスト。「昔から馴染みのダニール・クビアトは以前から速さがあったし、今は成熟を重ねてとても良いパフォーマンスを見せている。アレックス・アルボンは私にとって良い意味でのサプライズだった。ノリスと同じようにね」

「クルマに対する理解も深まってきているし、F1にも慣れてきているから、シーズン後半になればアレックスは更に力強さを増すだろう。もし我々が真っ当なパッケージを用意できれば、彼は本当に素晴らしい結果を出してくれるはずだ」

「個人的に言えば、私は来年もこの二人と共に仕事がしたいと願っているが、ラインナップを最終的に決めるのはレッドブルだ。9月末、10月頭よりも前に決定が下される事はないと思う」

以下のように、トロロッソからF1デビューを果たしたドライバー達(シーズン途中ではなく開幕戦で)は、概ね10月・11月のシーズン最終盤に契約が発表されており、トスト代表が語るように9月以前にシート発表が行われる可能性は低いものと考えられる。

  • マックス・フェルスタッペン…2014年8月
  • アレックス・アルボン…2018年11月
  • カルロス・サインツ…2014年11月
  • ダニール・クビアト…2013年10月

山本尚貴はF1出走に必要なスーパーライセンスの要件を満たしており、F1固有のプログラム進行や現場の雰囲気を学ぶために、26日に開幕を迎えたドイツGPと欧州ファクトリーを訪問。シミュレーター作業に取り組みF1マシンの習熟に取り組むとともに、トロロッソに帯同して現地ホッケンハイムで視察を行っている。山本尚貴がF1の現場に姿を見せたのは、昨年のアブダビGP以来だ。

ホンダは今季中に一度、山本尚貴を含む日本人ドライバーをF1プラクティスで走行させることを目論んでいるが、欧州メディアは、10月初頭に行われる日本グランプリの金曜初日FP1で山本尚貴がF1公式セッションデビューを果たすのではと予想している。プラクティスでの走行で、上層部にその実力を認めさせれば、来季F1に小林可夢偉以来となる日本人F1ドライバーが誕生する可能性もある。

山本尚貴は今年、スーパーフォーミュラとSUPER GTに参戦しており、日程的に出走の可能性があるのはベルギー、日本、アメリカ、ブラジル、アブダビの6レース。この内「10月頭」以前に開催されるのはベルギーと日本の2レースのみだ。

F1ドイツGP特集

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