WEC上海4時間 決勝:トヨタ敗北、レベリオンに届かず連勝ストップ…ハンデ大きく「LMP2を交わすのも大変だった」

WEC2019-2020年シーズン第3戦 上海4時間レースの表彰台セレモニーcopyright TOYOTA MOTOR CORPORATION

2019-2020年FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦上海4時間レースが、11月10日(日)に上海国際サーキットで行われ、レベリオン・レーシング1号車(ブルーノ・セナ、グスタボ・メネゼス、ノルマン・ナト)がポール・トゥ・ウインを飾った。

TOYOTA GAZOO Racingは、8号車(セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー)がトップから66秒984遅れの2位、7号車(マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス)は1周遅れの3位フィニッシュという結果となり、トヨタの連勝記録は7でストップした。

同一ポイントでシーズンをリードする2台のTS050 HYBRIDは今週末、ハイブリッドパワー、燃料消費量、そして最低重量に最大のサクセス・ハンディキャップが課された状態で、ノン・ハイブリッドLMP1クラスのライバルとの戦いを強いられた。

大きな足かせに苦しんだトヨタ勢は、土曜の予選で、昨年の予選ベストタイムから4秒近くも遅れ、7号車が4番手、8号車が5番手からレースに挑んだ。8号車のブレンドン・ハートレーはハンデの大きさについて「LMP2クラスをかわすのも大変だった」と振り返り、7号車の小林可夢偉は「2台揃っての表彰台は、チームにとって予想外の好結果」と表現した。

日曜の上海は好天に恵まれ、正午に決勝レースがスタート。2列目4番手グリッドの7号車小林可夢偉は、スタート直後に失速したレベリオン1号車を交わし、ジネッタ5号車に次ぐ3位へとポジションアップ。一方の8号車セバスチャン・ブエミは、5番手スタートから一旦はLMP2に交わされるも、その後4位へと浮上した。

好調なスタートを切ったかに思われた7号車であったが、2台のジネッタと共に、1周目のスタート・フィニッシュラインを越える前に他車を追い抜いたとしてドライブスルーペナルティ。5位へとポジションダウンした。

レース中盤、上位勢はタイヤの摩耗と周回遅れトラフィックに苦戦し硬直状態に。2位につけていた8号車は、73周目にブレンドン・ハートレーから中嶋一貴へと交代し、これと同時にピットへ向かった3位の7号車も、ホセ・マリア・ロペスからマイク・コンウェイへとドライバー交代を行い、逆転へのチャンスを窺った。

だが、首位を行くレベリオン1号車は、着実に4時間を走り抜いてトップチェッカー。勝利こそ逃したものの、トヨタはダブル表彰台を獲得して、27点差でチームランキング首位を維持した。村田久武WECチーム代表は「超高効率なTS050 HYBRIDの最適化に加え、的確な戦略、完璧なピット作業によりこの結果を成し遂げたチームを誇りに思います」とコメントした。

ドライバーズランキングでは、8号車が3点差リードの首位となり、7号車が2位につけた。8号車の中嶋一貴は、レースを次のように振り返った。

「今日は、TS050 HYBRIDをとても気持ちよく運転でき、レースを楽しむことができましたが、レベリオンに追いつくには明らかにスピードが足りませんでした。今日の彼らは勝利に値する戦いぶりでした。我々は最善を尽くし,TS050 HYBRIDから全てのパフォーマンスを引き出すことができましたので、更に長い距離で戦うことになる次戦バーレーンでの勝利へ向けての自信に繋がると思います」

上海での激闘が終わり、次戦WEC第4戦バーレーン8時間レースは、約1か月後の12月14日に決勝を迎える。

WEC上海4時間 LMP1決勝結果

順位 No. ドライバー チーム 周回 ギャップ
1 1 ブルーノ・セナ
グスタボ・メネゼス
ノルマン・ナト
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
125
2 8 セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
125 1:06.984
3 7 マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
124 1 Lap
4 5 ジョーダン・キング
ベン・ハンリー
イゴール・オルトツェフ
チームLNT/
ジネッタG60-LT-P1・AER
124 1 Lap
5 6 チャーリー・ロバートソン
マイク・シンプソン
ガイ・スミス
チームLNT/
ジネッタG60-LT-P1・AER
123 2 Laps

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