WECバーレーン初日:トヨタ8号車が僚友抑え首位「順調」とラストラン中嶋一貴
Published:
FIA世界耐久選手権(WEC)最終第6戦バーレーン8時間レースの公式練習走行1回目が11月4日にバーレーン・インターナショナル・サーキット(BIC)で行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)がタイムシートのトップを独占した。
15点差でドライバーズチャンピオン2位につける中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーのGR010 HYBRID 8号車が1分48秒490のトップタイムをマーク。4連勝を狙うランキング首位の小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス駆る7号車が0.408秒遅れの2番手タイムを記録した。
トヨタは同じBICで行われた先週末の6時間レースで1-2フィニッシュを果たし、最終戦を待たずにハイパーカー初年度のチームタイトルを決めた。これまでのところ、BICでの全てのセッションでトップ2を占拠しライバルを圧倒している。
今週末の決勝は夜間に及ぶため、前戦とはコンディションが異なる状況が予想される。FP1は1週間前と比べて気温が5度、路面温度が7度低い状況下で行われた。トヨタはタイヤの評価やコンディションに合わせた車両セットアップ作業に取り組んだ。
8号車は前戦でタイヤに苦しんだものの、FP1が路面温度の低い夜間に行われた事に加えてセットアップ変更が功を奏したようで、ブレンドン・ハートレーは「凄く順調で今のところは全てに満足している」と語った。
「僕ら8号車にとっては本当に良いセッションだった。先週のレースで使ったセットアップがタイヤに厳しすぎたので変更してみたところ、今日は本当に良い感触で走る事ができた」
中嶋一貴もまた、タイヤマネジメントという点で今回のレースは前戦より容易になりそうだとしてこの日のセッションを「順調」と評価した。ただその一方で「正しいセットアップを見出すのはまだ難しそう」と課題を挙げた。
8号車のドライバー達が手応えを掴んだ一方、7号車は幾らか苦戦していたようだ。小林可夢偉は「先週のレースと幾つか異なることを試しましたが、あまり上手く行きませんでした」と語り、2日目以降は前戦のセットアップに戻す見通しだと説明した。トヨタは2台でプログラムを分けていた。
5日(金)は昼間の2回のフリー走行を経て、夕刻よりポールポジションに1点が与えられる予選セッションが行われる。
6日(土)に行われる決勝レースは中嶋一貴にとってのラストランであり、トヨタにとってはWEC史上初となるシーズン全戦制覇が懸かる1戦となる。
順位 | チーム | ドライバー | 周回 | タイム |
1 | TOYOTA GAZOO Racing トヨタ GR010 HYBRID 8号車 |
セバスチャン・ブエミ 中嶋一貴 ブレンドン・ハートレー |
40 | 1:48.490 |
2 | TOYOTA GAZOO Racing トヨタ GR010 HYBRID 7号車 |
マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス |
36 | 1:48.898 |
3 | アルピーヌ・エルフ・マトムート アルピーヌ A480-Gibson 36号車 |
アンドレ・ネグラオ ニコラス・ラピエール マシュー・バキシビエール |
37 | 1:49.479 |
4 | リアルチーム・レーシング Oreca 07-Gibson 70号車 |
エステバン・ガルシア ロイック・デュバル ノルマン・ナト |
37 | 1:50.792 |
5 | イオタ Oreca 07-Gibson 28号車 |
ショーン・ゲラエル ストフェル・バンドーン トム・ブロンクヴィスト |
33 | 1:50.820 |