トヨタ、ハースと提携して早ければ2025年のF1に復帰か

トヨタ・ハイラックスのフロントグリルに取り付けられたロゴCourtesy Of TOYOTA

トヨタがハースF1チームと提携してF1に復帰することを検討していると報じられており、現時点では最終合意に至っていないものの、実現の可能性は「非常に高い」と蘭RacingNews365が伝えた。

イギリスGPの週末にパドックで広まったこの噂については、トヨタがハースに提携の可能性を打診したとされている。早ければ2025年にも実現する可能性があると見られており、立場は違えどホンダとトヨタという日本の大手自動車メーカーの名前が再びF1のグリッドで見られるかもしれない。

Courtesy Of Haas

シルバーストン・サーキットを走行するニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、2024年7月6日F1イギリスGP

報道によると、まずは昨年末までのアルファロメオとザウバーのようなスポンサー契約になる可能性があるとされるが、ハンガリーのモータースポーツ専門メディア、Formula.huによるとトヨタは、より踏み込んだ技術提携を視野に入れている。

トヨタは次世代レギュレーションが導入される2026年のシャシー製造において、独ケルンにある風洞を提供するなどしてハースと技術提携を結ぶことを検討しているとされる。場合によってはシャシー製造の全てが、ケルンにあるトヨタの欧州研究開発拠点に引き継がれる可能性も取り沙汰されている。

ハースはチームの技術部門をマラネッロにあるフェラーリの敷地内に設け、イタリアのレーシングカーコンストラクター、ダラーラがシャシーの製造を担当している。

トヨタは、電動比率が高められ、100%持続可能な燃料が導入される2026年以降の次世代F1パワーユニット(PU)に関心を持っているとされるが、少なくとも現時点では独自PU開発の具体的な計画はないと見られており、ハースは引き続きフェラーリからPU一式の供給を受ける見通しだ。

Courtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

ドイツのケルンに位置するトヨタ・モータースポーツGmbHYの風洞施設、2019年5月20日

米国カナポリスを本拠とするハースは今年、チーム創設に決定的な役割を果たし、2016年の参戦から一貫してチームを率いてきたギュンター・シュタイナーに代えて、小松礼雄をチーム代表に任命した。

2019年以降、ハースは深刻な成績不振に陥り、昨年はコンストラクターズ選手権最下位に沈んだものの、今季は開幕12戦を終えてニコ・ヒュルケンベルグとケビン・マグヌッセンが計27ポイントを獲得。現在、ランキング7位につけており、角田裕毅擁する6位のRBに4ポイント差と迫る活躍を見せている。

トヨタは2002年よりFIA-F1世界選手権に参戦。8年に渡って4輪最高峰のモータースポーツで戦ってきたが、世界的な経済危機を背景に2009年末を以て撤退し、以降はF1と距離を取ってきた。

しかしながら昨年9月、トヨタドライバーの平川亮がマクラーレンのF1リザーブドライバーに任命され、また今年はトヨタのドライバー育成プログラムに所属する宮田莉朋がF1直下のカテゴリー、FIA-F2選手権への参戦を開始したことで、復帰に対する期待が一部で高まった。

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