女王サビーネ・シュミッツ、ノルドシュライフェ第1コーナー名として永遠に…伝説の44台抜きを動画で振り返る

サビーネ・シュミッツと母ウッシィ・シュミッツ、2020年Courtesy Of Porsche AG

ドイツが世界に誇るニュルブルクリンク・ノルドシュライフェのターン1に、3年間に渡るガン闘病生活の末、今年3月16日に51歳という若さで亡くなったサビーネ・シュミッツの名が付けられる事になった。

1996年のニュルブルクリンク24時間レースを女性ドライバーとして初めて制し、翌年に連覇を果したシュミッツは、”緑の地獄”と称される世界屈指の難コースを3万3千周以上走り重ねる等、「ニュルブルクリンクの女王」の愛称で親しまれていた。

イギリスの人気自動車番組「トップギア」の出演でも知られ、2004年の放送ではディーゼルのジャガーSタイプでノルドシュライフェを走り、10分の壁を破るという驚異的な仕事をやってのけ、2016年には番組ホストとしてトップギアに関わった。

偉大なレジェンドの死を悼んだファンは、ニュルブルクリンクの一角に彼女の名前を付けるよう署名活動を開始。これが関係者の目に留まり、ノルドシュライフェの第1コーナーが「サビーネ・シュミッツ・カーブ(Sabine-Schmitz-Kurve)」と命名される事が決まった。

正式な発足は9月11日に開催が予定されているニュル6時間耐久レースからとなる。

サビーネ・シュミッツと言えば、2014年のVLNニュルブルクリンク耐久シリーズ第5戦は外せない。

ペナルティにより最後尾からスタートしたサビーネ・シュミッツは、ウェットコンディションの中で唯一スリックを選択。ポルシェ911 GT3 Rを巧みに操り、オープニングラップで44台を抜き去る驚異的なドライビングテクニックを披露し、最終的に優勝を果たした。

ニュルブルクリンクの近郊のアデナウで生まれ育ち、この伝説的なレーストラックの代名詞でも遭ったサビーネ・シュミッツは、グランプリ・サーキットを出て最初の左コーナーへの命名によって永遠に語り継がれることになる。

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