ロマン・グロージャン、eスポーツチーム「R8G Sim Racing Team」を設立…リアルレーサーへのキャリアパスも用意

ジル・ビルヌーブ・サーキットでインタビューに応えるハースのロマン・グロージャンcopyright Haas F1 Team

ハースF1チームのレギュラードライバーを務めるロマン・グロージャンが4月22日(水)、オンラインレース界の一大勢力となる事を目標に掲げ、シムレースチーム「R8G Sim Racing Team」を設立した。所属ドライバーには、現実のレーシングドライバーになるためのキャリアパスも用意される。

チームの立ち上げに際してグロージャンは、同郷の元F1ドライバー、オリビエ・パニスを経営チームの一員として擁するシムレースのスペシャリスト「Triple A e-Sports」とコラボした。ドライバーにはフランス出身の18歳、French iRacing GT王者のティボー・カゾーボンが起用された。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でF1を含む各シリーズが公式のバーチャルレースを開催する中、グロージャン自身は実際にステアリングを握ってはいないものの、熱心にeスポーツシーンのフォローし続けており、シムレースの特徴の1つであるアクセスの容易さと、参加ドライバー達のスキルの高さに感銘を受けていた。

グロージャンは声明の中で「僕はモータースポーツやイノベーション、そして新しい挑戦に対して情熱を注いできた。今回、自分のシムレースチームを立ち上げる事になり誇らしく思っている」と語った。

R8G Sim Racing Teamはバーチャルレースとリアルレースのギャップを埋めたいと考えており、実際のモータースポーツを経験できる機会を設けるなどして、才能あふれるシムレーサーに対してリアルレーサーへのキャリアパスを提供する。

サポート企業としてチームをバックアップするプラガ・カートの協力によって、R8G Sim Racing Team所属のシムレースドライバーは、プラガのファクトリーチームでテストを行い、ルマンで開催されるX30世界選手権イベントに出場するチャンスが与えられる。

グロージャンは「シムレースから誕生しつつあるドライバーの才能は本当に素晴らしい。我々の目標は実際のレースに足るだけの才能を持つドライバーの育成に努めることだ」と語る。

プラガ・カート以外のバックアップ体制も充実している。ゲーム用ハードウェアと関連機器はAcerのゲーミングブランドであるPredatorが提供。ドライバーのパフォーマンス測定技術を開発するMindMaze社がイベント中のドライバーをサポートし、スイスの高級時計メーカーRichard Milleや金融サービス会社iBanFirst社、更にはデジタル通貨ネットワークのSoccerCoin、SimLab、Go-Proといった企業が活動を支援する。

この記事をシェアする

モバイルバージョンを終了