ルノーF1、「アルピーヌF1チーム」への改称を発表…2021年より新たなカラーとブランドに
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ルノーF1チームは第8戦イタリアGPの決勝当日となる9月6日(日)、ルノーグループの新たなブランディング戦略に基づき、2021年シーズンよりチーム名を「アルピーヌF1チーム(Alpine F1 Team)」へと改称し、新しい名前と、赤、白、青を主体とする新しいカラーリングでF1世界選手権に参戦する事を発表した。
英国エンストンのチームは7月、2度のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソの2021年の復帰を発表し、8月には新たなコンコルド協定にサインして、少なくとも2025年までF1への参戦を継続する意志を表明。これと並行して、ルノーグループは組織変更へと着手した。どこか腑に落ちなかったアロンソのF1復帰の背景には、アルピーヌの存在があったというわけだ。
新たにグループの最高経営責任者(CEO)に就任したルカ・デメオは今週木曜、「ルノー」「ダチア」「アルピーヌ」「ニューモビリティ」の4ブランドによるグループの再編計画を発表。この一環として、ルノーF1の責任者であるシリル・アビテブールが、アルピーヌの執行責任者に抜擢された事から、F1チーム名改称の憶測が流れた。
フランス出身のレーシングドライバー、ジャン・レデレにより設立されたアルピーヌは、ル・マン24時間レースやラリーで数々の勝利を収めるなど、20世紀のモータースポーツ界に名を馳せた。ルノーがF1に初めて参戦した1977年の時のチームは、アルピーヌとゴルディーニ(かつて存在したフランスのチューニングメーカー)の競技部門から編成されていた。
1978年のル・マン24時間レースでは、F1ドライバーでもあったディディエ・ピローニが駆るルノーエンジン搭載のアルピーヌ「A442B」が優勝。ルノーに悲願のルマン初優勝をもたらした。
ブランディング戦略的な理由から、エンジンネームなどの形で当面はルノーの名前が残されるのでは?との予想通り、フランスの自動車メーカーの名前は「Renault E-TECH hybrid engine」という形で、ひとまずF1に残される事が明らかにされた。
シリル・アビテブール代表は「アルピーヌは、他のモータースポーツで培われた競争の精神とフランスが持つ創造的敏捷性を伴い、F1パドックに新たな意味と価値観、そして色をもたらす事になる」とのコメントを寄せた。
「2022年に導入される新たなレギュレーションと金融的な枠組みは、収益の再分配という点において従来よりも公平な条件を確立するだろう。これは、よりシンプルで進歩的な統治と言える」
「予算上限制の実施は莫大なコスト競争に終止符を打ち、投下コストの大小ではなくチームのスポーツ価値が意味を持つ時代となるだろう。アルピーヌはF1での地位を確立し、勝利に向けて挑戦できるはずだ」