レッドブルRB20の開発ドライバー「かなり退屈なシーズンになるはず」2024年F1の展開を予想

ダブルチャンピオン獲得を経て英国ミルトンキーンズのファクトリーに凱旋し、トロフィーとともに写真撮影するレッドブルのセルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペン、2023年12月13日(火)Courtesy Of Red Bull Content Pool

テストドライバーとしてレッドブル・レーシングの新車「RB20」の開発に携わってきたフォーミュラE王者のジェイク・デニスは、2024年のFIA-F1世界選手権は「かなり退屈なシーズン」になると予想した。

昨年、イギリス人ドライバーとして初めてフォーミュラEチャンピオンに輝いたデニスは、シーズン10での王座防衛に向けたの準備と並行して、英国ミルトンキーンズのファクトリーでのシミュレーター作業を通して2024年型「RB20」の開発に関与してきた。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

ガレージに立つジェイク・デニス(レッドブル・レーシング)、2023年11月24日(金) F1アブダビGP(ヤスマリーナ・サーキット)

ベールに包まれたレッドブルの次なるチャレンジャーの内実を知るデニスは英紙「Mirror」とのインタビューの中で、RB20について「レッドブルチームはまたしても、とてつもなく速いレーシングカーを手に入れた」と語った。

「フェラーリやメルセデスのようなチームが何とかして一晩で(1周あたり)1秒程度、タイムを縮めない限り、僕らは再びチャンピオンになるだろうと思う」

「たぶんマックスが支配的な強さを見せることで、かなり退屈なシーズンになるんじゃないかと思う」

レッドブルの2023年型「RB19」は全22戦のうち、シンガポールGPを除く全てのレースでトップチェッカーを受けた。この優位性によりレッドブルは、ライバルよりも早い時期に翌シーズンのマシン開発に舵を切ることが可能となった。

デニスは「かなり早い段階で2024年型マシンに焦点を移さなかったと言えば嘘になる」としたうえで、9月のシンガポールGPを終えた段階、つまりシーズン7戦を残した時点でレッドブルはRB19の開発を完全に停止したと明かした。

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ガレージで話すジェイク・デニス(レッドブル・レーシング)とセルジオ・ペレス、2023年11月28日(火) アブダビ・ポストシーズンF1テスト(ヤスマリーナ・サーキット)

フォーミュラEチャンピオンが退屈なF1シーズンを予想・希望するのは他にも理由がある。フェルスタッペンが再び支配的な競争力を発揮すれば、より多くのファンがフォーミュラEに目を向けるようになるとデニスは考えている。

「マックスが今、圧倒的な優位性を発揮していることで、フォーミュラEは新しい視聴者を増やしていて、それによってチャンピオンシップに活気が生まれているんだ」とデニスは語る。

「何故か? それは僕らのシリーズがそうじゃない(一人のドライバーが他を圧倒するような状況にない)からだ。僕らのチャンピオンシップはとんでもなく混戦だからね」

「コースによっては2、3秒以内に20台のマシンがひしめく事になる。ファンにとってはよりエキサイティングで、より楽しめるんじゃないかと思う」

「フォーミュラEが次のレベルに進むため必要なのは、露出を増やし、より多くの観客にリーチすることだ」

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