キミ・ライコネン、2021年末でのF1引退を発表「ファンの皆に感謝したい」開幕前に決断
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アルファロメオのキミ・ライコネンはF1第13戦オランダGPの開幕を直前に控えた9月1日(水)、2021年シーズン限りで20年に及ぶその輝かしいF1キャリアに終止符を打つ事を正式発表した。
2007年のF1ワールドチャンピオンはザントフォールト・サーキットでの週末を前に、自身のInstagramを通して今季末での現役から引退する事を明らかにした。
グリッド屈指の人気を誇るベテランドライバーの引退とあって、投稿から僅か1時間で58万人の「いいね!」がつくなど大きな反響を呼んでいる。曰く、引退は今シーズンの開幕前の段階から自ら決めていた事だという。
「つまりはそういう事だ。これが僕のF1での最後のシーズンになる」
「昨年の冬の間に決めていた事なんだ。簡単な決断じゃなかったけど、今シーズンを終えて何か別の新しい事を始める時が来た」
「まだシーズンは終わっていなけど、家族や全てのチーム、僕のレースキャリアに関わってくれた全ての人々、そして特に、これまでずっと僕を応援し続けてくれた素晴らしいファンの皆に感謝したい」
「僕にとってのF1は終わりを迎える事になるかもしれないけど、人生にはまだまだ経験したい事や楽しみたい事がたくさんある。すべてが終わったらまた会おう!」
ライコネンはシングルシーターでの戦歴23レースのみという当時としては異例のキャリアと共に2001年のオーストラリアGPでザウバーからF1デビューを果たし、いきなり6位入賞の快挙を飾った。
トップチームがその若き才能を放っておくはずもなく、翌年にはマクラーレンがミカ・ハッキネンの後任として抜擢。3年目にしてチャンピオンシップ2位を獲得するなど、一躍このスポーツのトップドライバーへと上り詰めた。
そしてフェラーリへと移籍した2007年にルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソを打ち破って世界の頂点を制した。フェラーリにとってはこれが最後のドライバーズタイトルとなっている。
2009~2011年の世界ラリー選手権(WRC)への転向を経て、2012年にロータスからF1に復帰。ブランクを感じさせない走りでドライバーズランキング3位につけた。
2014年に古巣フェラーリへと戻り、アロンソ及びセバスチャン・ベッテルというF1ワールドチャンピオンをチームメイトに迎えた。そして2018年のチャンピオンシップ3位を経て、翌年にアルファロメオへと移籍した。
今季のライコネンはC41のパフォーマンス不足もあり、今ひとつ調子が上がらず、現在ドライバーズランキングで僅か2点の17位と沈んでいる。
アルファロメオは現時点で来季のドライバーラインナップを発表していないものの、つい先日、ライコネンの引退と合わせてバルテリ・ボッタス及びニック・デ・フリース起用の噂が紙面を賑わせたばかりだった。
来月17日に42歳の誕生日を迎えるフィンランド人ドライバーは歴代最多のキャリア通算344戦、優勝21回、表彰台103回、ポールポジション18回の記録を誇っている。