ホンダF1、テスト5日目は周回数伸び悩むも「パワーユニットにとって有益なデータを収集できた」

モニターに向かうホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクターと田辺豊治テクニカル・ディレクター、2020年F1バルセロナテスト4日目copyright Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダにとって、2月27日(木)に行われた2020年F1バルセロナテスト5日目は、予期せぬアクシデントやコンディションのために周回数が伸び悩む一日となったが、セッションを振り返ったホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターは「パワーユニット側としては有益なデータを収集できた」とポジティブな面を強調した。

この日レッドブルの午前を担当したマックス・フェルスタッペンは、グリーンフラッグから2時間半が過ぎたところでターン5のグラベルにハマり赤旗の原因を作った。セッション開始からの1時間ほどがダンプコンディションであった事もあって午前は31周の走行に留まり、午後を担当したアレックス・アルボンの61周と合算しても合計92周に留まった。

アルファタウリ側はピエール・ガスリーが終日に渡ってAT01のステアリングを握った。ガスリーは午後イチに一番乗りで100周の大台に乗せると、夕日が強まり始めたセション最終盤に、C4とC5コンパウンドを使ってパフォーマンスランを実施。トップタイムを刻んだセバスチャン・ベッテルから0.225秒遅れの2番手につけ、トータル139周を計上した。

Pos Driver Time Gap Tyre Laps
2 ピエール・ガスリー
AlfaTauri
1:17.066 + 0.225 C5 139
6 マックス・フェルスタッペン
Red Bull
1:17.738 + 0.897 C2 31
10 アレックス・アルボン
Red Bull
1:18.393 + 1.552 C2 61

パワーユニットにとって有益なデータを収集できた

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

昨晩雨が振った影響で、今朝のセッションは路面がダンプの状況からスタートしました。ホンダPUを積む2チームはともにエアロレイクを装着していたため、路面コンディションが改善するまではガレージで待機するすることとなりました。

アルファタウリの方はこの日、ガスリー選手が走行を担当しました。路面が乾いた後に車体のセットアップ調整を行い、その後でレースシミュレーションを実施するなど、合計138周を走り込むことができ、パワーユニット側としても有意義なデータを得ることができました。

午前にフェルスタッペン選手、午後にアルボン選手が走行を担当したレッドブル・レーシングの方も、車体側のセッティングを変更しながら走行を行いました。全体の周回数は多くなかったものの、パワーユニットとしては様々な状況で有益なデータを集める事が出来ました。

いよいよ明日は開幕前オフシーズンテストの最終日となります。メルボルンに向けしっかりと準備を整えるために、最後の1日を充実したものにできればと考えています。


テスト5日目でトップタイムを記録したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。これにアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーとレーシングポイントのランス・ストロールが続く結果となった。

2020年F1バルセロナテスト最終6日目のセッションは、2月28日(金)現地9時、日本時間17時からスペインのカタロニア・サーキットで開催される。

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