ピレリ、F1カタールGPのタイヤ破損に関する初期調査結果を報告
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F1公式タイヤサプライヤーのピレリは第20戦カタールGPの決勝レースで4台に発生した左フロントタイヤのパンクの原因について、製造上の欠陥の可能性を除外し、縁石による想定外の負荷が原因との初期調査結果を報告した。
バルテリ・ボッタス(メルセデス)、ランド・ノリス(マクラーレン)、そしてウィリアムズのジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィの4名は、ロサイル・インターナショナル・サーキットでのレース中に何の前触れもなくタイヤが破損するトラブルに見舞われた。
ボッタス、ラッセル、ラティフィの3名は30周を超えたハードタイヤに問題を抱えた。ノリスは更に短い距離を走っただけのミディアムがパンクに見舞われた。ボッタスと特にノリスは憤慨し、ピレリの責任を追求した。
F1サウジアラビアGPのFP1を終えてピレリは、現時点で調査はまだ継続中としながらも「製造上の欠陥」を除外。縁石が原因である可能性が高いとの途中報告をまとめた。これはピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラが事故発生直後に示した見解と同じだ。
ピレリは声明の中で「これまでに得られた知見によると、問題の原因は主に縁石の上を幾度となく高速で走行した際に、横方向と縦方向にかなりの負荷がかかった事によるものだと見られる。これはロサイルサーキット特有の状況だった」
「縁石に乗り上げて走行した事による大きな負荷がタイヤの構造にダメージを与え、その結果としてイン側のサイドウォール部の圧が失われ、その数秒後に構造が崩壊した。これはレース前のデータでは推計できないものだった」
ピレリは今後も不具合の調査を継続する事を明らかにした上で「現時点で分析済みの技術的な詳細に関しては、そのすべてをFIAおよび各チームと共有した」と説明した。