パガーニ、3億円超えの新型ハイパーカー「ウアイラR」を発表…新型V12-Rエンジン搭載で850馬力
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イタリアを本拠とするパガーニ・アウトモビリ(Pagani Automobili)は3月18日、実験的な要素を詰め込んだ最新のハイパーカー「ウアイラR(Huayra R)」を発表した。
ウアイラRは先進技術を取り入れた実験的モデルで、パガーニは「レーストラック専用に開発された究極のハイパーカー」と豪語する。世界30台の限定生産で、お値段は260万ユーロ、日本円にして約3億3,800万円と発表された。
HWA AGとの共同開発によって生まれた6リッター自然吸気新型V12エンジン「V12-R」は、最高出力850馬力、最大トルク750Nmを発揮。同じくHWAと共に新しく設計された6速シーケンシャル・ギアボックスを組み合わせる。エンジンの総重量は198kg、ギアボックスも僅か80kgに過ぎない。
カーボチタンHP62-G2やカーボトリアックスHP62など、最新の複合材技術を用いて製造された新しいモノコックは、ロードバージョンと比較して曲げ剛性を51%、ねじり剛性を16%向上させ、乾燥重量は1,050kgに抑えられた。
モノコックには特殊な吸収構造を持つセーフティケージが組み込まれる。これは衝撃や横転時の運動エネルギーを吸収するように設計されたもので、最高の走行性能だけでなく最高水準の安全性の実現が図られた。
パガーニは5度のF1ワールドチャンピオン、ファン・マヌエル・ファンジオ関与の下、1999年に「ゾンダC12」を発表。その後は「C12 S」「S 7.3」「ロードスター」を生み出し、「ゾンダF」を経て2011年に後継の「ウアイラ」を送り出した。
今回発表された「ウアイラR」と同じサーキット専用車としては、2009年に発売が開始された15台限定の「ゾンダR」がある。
創業者兼チーフデザイナーのオラチオ・パガーニは「ゾンダRは制約や規則から解き放たれたロードトラック用モデルで、美しさ、高いパフォーマンス、安全性のすべてを備えていた。ウアイラRもゾンダRと同様、パガーニ史上最も自由でエクストリーム、かつ高いパフォーマンス性を実現したモデルだ」と説明した。
エンジン | パガーニ製V12-R 6.0 リッター 自然吸気12気筒V型 |
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最高出力 | 850 HP (625 kW)/8250 rpm |
最大トルク | 750 Nm/5500~8300 rpm |
トランスミッション | 後輪駆動 |
ギアボックス | 6速シーケンシャル・ノンシンクロ・ドッグリング・ギアボックス |
ブレーキ | ブレンボ製CCM-Rベンチレーテッド・ディスク: フロント410×38 mm、 モノシリック 6ピストン&キャリパー、 リア 390×34 mm、 モノシリック6ピストン&キャリパー |
ホイール | APP製鍛造モノシリック・アルミ合金: フロント19インチ、 リア19インチ |
タイヤ | ピレリPゼロ スリックバージョン ドライ&ウェット: フロント275/675 R19インチ、 リア325/705 R19インチ |
サスペンション | 鍛造アルミニウム合金独立ダブルウィッシュボーン式、 ヘリカルスプリングと電子制御ショックアブソーバー装備 |
シャシー | モノコック、 パガーニ製カーボチタンHP62 G2およびカーボトリアックスHP62、 CrMo合金鋼製のフロント及びリアチューブラーサブフレーム乾燥重量:1050 Kg (2314 lb) |