F1も危うしか…MotoGP:2020年日本グランプリ中止を発表…新型コロナで欧州戦を優先
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FIM国際モーターサイクル連盟とIRTA、そしてMotoGPを所有するドルナスポーツは6月1日(月)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、10月16日~18日に予定されていた「2020 FIM MotoGP 世界選手権シリーズ 日本グランプリ」を中止すると発表した。
ツインリンクもてぎは1999年よりカレンダーに加わり、ホンダ、ヤマハ、スズキのホームグランプリとして日本GPを開催し続けてきた。なお本大会の中止に伴い、10月17日(土)に開催が予定されていた公道パレード「グランプリロードR123パレー ド」も中止される。
中止の理由についてツインリンクもてぎは「国内外における新型コロナウイルスの感染拡大状況や各地域での防止対策などを踏まえ、慎重に検討を重ねて参りましたが、チャンピオンシップ関係者の大移動を伴う遠征開催を避けヨーロッパ内での開催を優先し、シリーズの成立に向けたMotoGPシリーズ戦再構築の要請を受け、開催中止を判断いたしました」と説明した。
ドルナのカルメロ・エスペレータ最高経営責任者は「他に類を見ないツインリンクもてぎでの日本グランプリ中止を発表することになり大変残念に思う。MotoGPファミリーは現在、シーズン再開に向けて、安全を第一に最大限のレースを確保すべく調整作業に取り組んでいる。このような背景の中で協議を重ねた結果、11月中旬まではヨーロッパに留まり出来るだけ多くの大会を開催する事を決断した」と語り次のように続けた。
「そのため海外レースが可能となったとしても、それは11月中旬以降となり、季節を考慮するとMotul日本グランプリの開催には遅すぎる。このことをモビリティランドと協議した結果、2020年の日本グランプリは開催できないという判断に至った。MotoGPに対するモビリティランドの協力に心から感謝する」
株式会社モビリティランドの田中薫代表取締役社長は「ご来場を楽しみにされていたファンの皆様、関係者の皆様におかれましては、ご理解くださいますようお願いいたします」と述べ、ファンへの理解を求めた。
モビリティランドの運営はF1日本GPの運営元と同じモビリティランドであり、開催時期も10月と重なっている。田中社長は中止の理由の1つを「日本国内だけでなく、欧州諸国においても今後、状況変化や渡航規制の延長が見込まれる」としているため、MotoGPの開催中止は鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリ開催を不安視させるに十分と言える。