マクラーレンF1、米国出身の13歳ウーゴ・ウゴチュクウと長期契約…ハミルトンの再来なるか
Published: Updated:
F1世界選手権に参戦するマクラーレン・レーシングは2021年の開幕バーレーンGPを前に、米国出身の13歳、ウーゴ・ウゴチュクウ(Ugo Ugochukwu)とのジュニアドライバー契約を発表した。
この契約に伴いマクラーレンは、ウゴチュクウのジュニアカテゴリーでのサポートと引き換えに、F1やインディカー・シリーズなど将来的なレース契約オプションを得る事になる。詳細な年数は明らかにされていないが、チームは長期契約と発表した。
マクラーレンのザク・ブラウンCEOは「我々はウーゴの成長を興味深く見守ってきたため、彼との契約のチャンスが訪れた際、迷わず実行に移した。今後はウーゴが潜在能力を発揮できるよう、必要に応じてサポートしていくつもりだ」との談話を発表した。
ナイジェリア人の母を持つウゴチュクウは2013年にニューヨーク州でレーシングカートを始め、昨年はFIA OKJヨーロッパカート選手権でチャンピオンを獲得。カート界の新星の一人として注目されている。
- 2014年 マイクロロックUSA選手権
- 2015年 フロリダウィンターツアー マイクロマックス選手権
- 2017年 インターナショナル・オープン X30ミニ選手権
- 2017年 オールスターX30ミニ選手権
- 2018年 チャレンジ・オブ・ザ・アメリカズ ロクジュニア選手権
- 2020年 FIA OKJ ヨーロッパ選手権
2015年にアレキサンダー・ロッシがマルシャから5戦に参戦して以降、F1はアメリカ人ドライバー不在の状態が続いている。米国人として最後にグランプリを制したのは1978年のF1ワールドチャンピオン、マリオ・アンドレッティまで遡る。
ウゴチュクウはマクラーレンとの契約について「キャリアの早い段階でマクラーレンのようなアイコニックなチームと契約できたことを光栄に思う。若いドライバーは誰もが彼らのサポートを夢見るものだ。僕は今、レーシングドライバーとして成長することに集中している。マクラーレンのサポートはコース内外を問わず僕の助けになるはずだ」と語った。
マクラーレンには優秀な若手ドライバーをF1に送り出してきた豊富な実績がある。
最も著名なのは、今年、ミハエル・シューマッハを超える8度目のタイトルに挑む英国出身のルイス・ハミルトンだ。ハミルトンは13歳の時にウォーキングのチームと契約。2007年にF1デビューを果たした。
マクラーレンのチーム代表を務めるアドレアス・ザイドルは「ウーゴは将来性溢れる若い才能だ。素晴らしい成長が期待できる。まだキャリアの初期段階だが、このスポーツで成功するための資質がある事は明らかだ」と述べ、次のように続けた。
「今回の契約は新しい才能を見極めサポートするという我々のアプローチを示すものだ。正式な若手ドライバープログラムではなく、カスタマイズされたものになっている」