ルクレール、驚きの長期F1契約に合意との報道…一方のサインツは友人ノリスが障害で交渉難航か

スクーデリア・フェラーリとの集合写真を撮るシャルル・ルクレールとカルロス・サインツ、2023年11月23日F1アブダビGPCourtesy Of Ferrari S.p.A.

伊紙「Gazzetta dello Sport」によると、シャルル・ルクレールはスクーデリア・フェラーリとの間で2029年までの5年という驚きの長期契約延長に合意した。最終年まで契約を全うした場合、長期的なコミットメントへの見返りとして年俸は約5,000万ユーロ(約80億円)に跳ね上がる見通しだという。

マラネッロの伝説的チームがルクレールとの間で交わしている現行契約もまた5年という異例の長さだった。これはザウバーから移籍した初年度、2019年シーズンの終わりに結ばれたもので、2024年末に満了を迎える。

フェラーリは今年、ルクレールのかつての上司であるフレデリック・バスールがチーム代表に就任し、Wチャンピオンを獲得したレッドブル以外で唯一、勝利を飾った。

5年という超長期契約は諸刃の剣だ。F1でのレースが保証される一方、わが世の春を謳歌するキャリア絶頂期の数年に渡るキャリアが大きく損なわれる可能性もある。

F1はアウディとホンダが新たに参入する2026年より次世代シャシーとパワーユニットを導入する。勢力図が一変してフェラーリが優勝争いの蚊帳の外に置かれたとしても、ルクレールは32歳を迎えるシーズンの終わりまでチームを変える事ができない。

仮にこの間にルイス・ハミルトンやフェルナンド・アロンソの引退に伴いメルセデスやアストンマーチン・ホンダのシートが空いたとしても、ルクレールはフェラーリに留まり続けなければならなくなる。

恐らくはこうした事態を念頭に入れてのことだろうが、同紙によると3年後、つまり新規定導入の2年後にあたる2027年のパフォーマンスに応じた解除条項が設けられる可能性もあるという。

報道が事実とすれば、ルクレールのマラネッロでの在籍は11シーズンに達する。これは1996年から2006年に渡ってフェラーリでステアリングを握ったミハエル・シューマッハに匹敵する。

一方のカルロス・サインツも同じく来年末で契約が切れる。報道によると両者の契約交渉はルクレールとは異なりまだ道半ばで、サインツが2026年までの最低2年の契約更新を望んでいる一方、フェラーリは1年の延長を希望しているという。

契約年数を1年に抑えたいとするフェラーリの思惑の背景には、サインツと親密な関係にあるランド・ノリスの存在があるようだ。ノリスとマクラーレンとの契約は2025年末で満了を迎える。

サインツ側の選択肢としてはノリスの後任としてのマクラーレン復帰、新規参戦のアウディ・ザウバーまたはレッドブルへの移籍が含まれるという。

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