インディカー第2戦決勝:ニューガーデン、最終周で逆転!佐藤琢磨は不運の連鎖で無念…予選好結果活かせず
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2022年シーズンのインディカー・シリーズ第2戦テキサス375の決勝が現地3月20日(日)に1.5マイルオーバルのテキサス・モータースピードウェイで行われ、チーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンが今季初勝利を挙げた。
2号車PPGチーム・ペンスキー・シボレーを駆るニューガーデンは、最終ラップのターン4のアウト側からチームメイトのスコット・マクラフリンを抜き去り、チェッカーまでのドラッグレースを制して1秒差で大逆転優勝を飾った。
これはチーム・ペンスキーにとって通算600勝目の記念的な勝利となった。チームオーナーのロジャー・ペンスキーは特別ボーナスとして、ビクトリー・レーンでニューガーデンに600ドルを手渡した。
248周のレースの中で186周のリードラップを築きながらも破れたマクラフリンは、ショック故か暫くの間、クルマから降りてこられなかったが、歓喜するチームメイトに駆け寄り満面の笑みでこれを称える見事なプロフェッショナリズムを披露した。ニューガーデンがラップをリードしたのは僅か3周に過ぎなかった。
「信じられない」とニューガーデンは語った。「スコットはレースの95%パーセントをリードしていた。チームメイトに仕掛けるのは躊躇われるものだけど、彼と同じように僕も頑張った」
3位にはチップ・ガナッシ・レーシングのマーカス・エリクソンがトップから1.3537秒遅れで続いた。オーバルでのキャリアベストを更新した。
デイル・コイン・レーシングの佐藤琢磨は予選での好走を経て3番グリッドからスタート。58周目にはラップリーダーに躍り出たものの、1回目のピットストップの際にチームメートのデイビット・マルカスのマシンが進路を塞ぐ形でストップ。これにより大きなタイムロスを余儀なくされ、戦線離脱を強いられた。
挙句の果てには98周目、アウト側から仕掛けたところ、ルーキーのデブリン・デフランチェスコ(アンドレッティ・オートスポーツ)がアウト側に膨らみ接触。そのままウォールへと引きずり込まれていき、サスペンションを中心に車体右側を損傷した。
僅かでもポイントを稼ぐため、チームはクルマを修理してコース上に送り出したが最後まで走り切るにはリスクがあると判断。20位という失望の結果で第2戦を終えた。
「複雑な心境です。完走できず本当に残念ですが、チームメートのデビッドがエキサイティングなレースを戦い、11位でフィニッシュしたことはチームにとって良かったと思います」と佐藤琢磨。
「スタートはあまり良くなかったのですが今日のクルマは本当に速く、5番手から3番手まで順位を挽回し、第1スティントを引っ張る事ができていました。ライバルに対してタイヤマネジメントで上回っていましたし、第1スティントは完璧でした」
「ただ、1回目のピットストップに入った際に、チームメートのマシンが僕らのピットボックスをブロックする形でストップしていたため大きくタイムをロスし、順位を大幅に下げてしまいました」
「巻き返しを目指していた第2スティントではデブリン・デフランチェスコとサイドバイサイドになりました。イン側を走っていた彼はバランスを崩し、コースをせり上がってきて僕のマシンに接触しました」
「結局僕はコース外側の壁にぶつかりサスペンションにダメージを負ったため走り切ることができず、本当に残念なレース担ってしまいました」
「チームは今週末も素晴らしい仕事をしてくれました。次のロングビーチが楽しみです。リフレッシュをして、またベストを尽くします」
デフランチェスコはこの日、佐藤琢磨と同じくリタイヤを強いられたカイル・カークウッド(A.J.フォイト)のクラッシュにも絡み、最終的にはエリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク)とグレアム・レイホール(RLL)を巻き込むクラッシュを演じてクルマを降りた。
7度のNASCARカップシリーズ王者、ジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ)はインディカー・シリーズでの初オーバルレースで6位フィニッシュを果たし、それまでの17位を大きく上回るキャリアベストを達成した。
動画
Indycar第2戦テキサス375決勝結果表
Pos. | Start | Driver | Gap |
---|---|---|---|
1 | 7 | ジョセフ・ニューガーデン Team Penske |
–.—- |
2 | 2 | スコット・マクラフリン Team Penske |
0.0669 |
3 | 14 | マーカス・エリクソン Chip Ganassi |
1.3537 |
4 | 4 | ウィル・パワー Team Penske |
15.223 |
5 | 5 | スコット・ディクソン Chip Ganassi |
15.6736 |
6 | 18 | ジミー・ジョンソン Chip Ganassi |
18.0939 |
7 | 11 | アレックス・パロウ Chip Ganassi |
19.1937 |
8 | 15 | シモン・パジェノー Meyer Shank |
22.4649 |
9 | 27 | サンティノ・フェルッチ RLL Racing |
24.4149 |
10 | 8 | リーナス・ヴィーケイ Ed Carpenter |
25.484 |
11 | 19 | デイビット・マルカス Dale Coyne with HMD |
26.0503 |
12 | 9 | コルトン・ハータ Andretti w/ Curb-Agajanian |
1 lap |
13 | 21 | エド・カーペンター Ed Carpenter |
1 lap |
14 | 25 | JR.ヒルデブランド A.J. Foyt |
1 lap |
15 | 10 | パトリシオ・オワード McLaren SP |
1 lap |
16 | 20 | カラム・アイロット Juncos Hollinger Racing |
1 lap |
17 | 22 | ダルトン・ケレット A.J. Foyt |
2 lap |
18 | 16 | コナー・デイリー Ed Carpenter |
3 lap |
19 | 24 | クリスチャン・ルンガー RLL Racing |
15 lap |
20 | 3 | 佐藤琢磨 Dale Coyne Racing with RWR |
108 lap |
21 | 1 | フェリックス・ローゼンクビスト McLaren SP |
110 lap |
22 | 26 | グレアム・レイホール RLL Racing |
120 lap |
23 | 6 | エリオ・カストロネベス Meyer Shank |
120 lap |
24 | 17 | デブリン・デフランチェスコ Andretti Steinbrenner Autosport |
120 lap |
25 | 23 | カイル・カークウッド A.J. Foyt |
135 lap |
26 | 13 | ロマン・グロージャン Andretti |
145 lap |
27 | 12 | アレキサンダー・ロッシ Andretti |
237 lap |