レッドブル・ホンダ、初走行ティクタムが135周を走破「チームにとって前向きな材料」F1バーレーンテスト《2日目》
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レッドブル・ホンダRB15をドライブしたダン・ティクタムが、4月3日水曜に行われたF1バーレーンテスト最終2日目を振り返り、シミュレーターエンジニアリングのグループリーダーを務めるサイモン・レニーが、プログラムの内容を説明した。
Red Bull Racingのジュニアドライバーであるティクタムは昨年、一昨年と、F3の最高峰マカオグランプリを連覇。今年は、以前ピエール・ガスリーが所属したTEAM MUGENから全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦する。
ティクタムにとって現行F1マシンをドライブするのは今回が初めてであったが、すぐさまRB15に順応して順調にプログラムを消化。トロロッソ・ホンダのアレックス・アルボンに次いで、全体で2番目に多い135周を走破。C4コンパウンドで1分30秒856の9番手タイムを刻んだ。
サイモン・レニーはティクタムの走行について「かなり印象的。彼が実際のマシンの感触を掴んでくれた事は、チームにとっても前向きな材料だ」と語り、RB15の開発を加速させていく上で大いに役立つとの考えを示した。
ティクタムは昨年、ブレンドン・ハートレーの代わりにトロロッソでデビューするとの噂が持ち上がったが、スーパーライセンスポイントが不足しており実現する事はなかった。とは言え、首脳陣はティクタムを次のF1ドライバー候補筆頭と捉えており、ティクタムは2020年以降のデビューを目指している。
レッドブル・ホンダ:F1バーレーンテスト2日目
ダン・ティクタム順位:9位 / 135周
今日は現行F1マシンを初めてドライブし、多くの事を学んだ。僕にとっては大きなステップだ。一番大きな収穫は、マシンの操作手順を学べたことだ。ステアリングホイールにはスイッチ類が膨大でセッティング項目も多く、ジュニアフォーミュラとは異なり、アタックラップの最中ですらやらなきゃならない作業がたくさんあるんだ。最初は大変だったけど、割合すぐに慣れる事ができた。
ガレージにこんなに大勢の人たちがいることにも驚いた。ドライバーには、自分自身のためだけでなく、エンジニアやチーム全員のために走らなきゃならないという大きな責任があるということを、改めて思い出させてくれた。今日はかなりの量のデータを集められた。テストでは何よりも重要なことだ。何度かロングランも走れたし、タイヤの機能の仕方を理解する良い経験になった。全体として、今日のテストはうまくいったと思う。
サイモン・レニーレースエンジニア
非常に順調な一日だった。ダンにとっては初めてのドライブだったにも関わらず、135周を走れた事はかなり印象的だ。複雑な手順を要する空力作業をたくさんこなし、すべて素晴らしいパフォーマンスを示してくれた。セットアップ変更による挙動の違いも経験してもらえたし、RB15の感触を掴んでもらうためにロングランも行った。
実際のマシンをドライブした事がなかったにも関わらず、ダンはシミュレーターで素晴らしい仕事をしてくれていたから、今日の貴重な経験が彼に役立ってくれると信じている。次回シミュレーターで作業する時に、非常に参考になる事と思う。彼が実際のマシンの感触を掴んでくれた事は、チームにとっても前向きな材料だ。
2日目をトップで締め括ったのはメルセデスW10のステアリングを握ったジョージ・ラッセル。チェッカー直前に最も柔らかいC5タイヤを履き、レーシングポイントのセルジオ・ペレスを抜き去った。3番手には、先の二人より硬めのC3コンパウンドを履いたフェラーリのセバスチャン・ベッテルが続いた。