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2017年F1ハンガリーGP決勝は、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが29回目のポール・トゥ・ウインを決めレースを制した。ベッテルは202ポイントを得てシーズン前半戦をランキングトップで折り返す事になる。2位に続いたのはキミ・ライコネン、フェラーリが今季2度目となる1-2フィニッシュを成し遂げた。
メルセデスAMGはバルテリ・ボッタスが3位表彰台、ルイス・ハミルトンはスタートグリッドそのままに留まる4位に入り、タイトル争いでのダメージを最小限に抑えた。両者の差は14に広がった。
レッドブルのダニエル・リカルドは、同僚マックス・フェルスタッペンの追突によりリタイヤ、10秒ペナルティーが科せられたフェルスタッペンは5位でチェッカーフラッグを受けた。
©F1 6位でレースを終え寛ぐアロンソ
マクラーレン・ホンダ勢は今シーズン初のダブル入賞を獲得、レース終盤にファステストラップを叩き出したフェルナンド・アロンソが6位、ストフェル・バンドーンが10位と健闘を見せた。バンドーンはピットストップ時にオーバーランし順位を失ったため、より上の結果もあり得た。
マクラーレン最大のライバル候補と目された予選7番手のヒュルケンベルグは、レース残り2周のところでリタイヤした。トロ・ロッソのカルロス・サインツは、オープニングラップで大幅に順位を上げ7位入賞を果たした。予選で奮わなかったフォース・インディア勢は2台揃って挽回をみせ、セルジオ・ペレスが8番手、エステバン・オコンが9番手と躍進した。
©F1
7月30日日曜のハンガロリンクは、気温30℃路面54℃のドライコンディションとなった。タイヤ戦略は1ストップが主流となり、40周以上をスーパーソフトタイヤで走るマシンも見られた。全20台中4台がリタイヤした。
オープニングのドタバタ劇
オープニングラップの2コーナー、並走していたレッドブルが同士討ちした。イン側のフェルスタッペンが止まりきれずにアウト側のリカルドに激突、サイドポンツーンが破損しオイルと水が漏れたリカルドはレースを終えた。スチュワードは自己の原因となったフェルスタッペンに10秒ペナルティーを科した。
©F1 水浸しになったリカルドのマシン
早々に車を降りたリカルドは激怒、フェルスタッペンの動きを「アマチュア」と非難した。「アイツはチームメイトが前にいるのが気に入らないんだ。取り返しのつかないミスだよ」1コーナーで2台にごぼう抜きされたハミルトンにとっては、リカルドのリタイヤは朗報であった。
1コーナーへの飛び込みでは、ロマン・グロージャンがニコ・ヒュルケンベルグに押し飛ばされた。こちらのインシデントも審議対象となったがお咎めなしの裁定が下った。5周目のレース再開直後の1コーナー、サインツがアウト側の同郷アロンソ先輩のマシンを押し出した。「ターン1でスペースを残してくれなかったから、お陰で砂利に押し出されたよ」と無線でアロンソ。審議の結果、この一件も不問に付された。
22周目、スローパンクチャーを感知したハースチームは、グロージャンをピット・インさせてソフトタイヤに交換したが、ホイールナットがきちんと締まっていなかったため、マシンを停める事を強いられた。2人目のリタイヤとなった。
ステアリング・トラブル抱えたベッテル
26周目、「ステアリングをチェックしてくれる?ストレートを走ってると左に持ってかれるんだ…段々悪くなってきてるよ」とベッテル。このトラブルはレース終了まで回復することなくラップタイムは大幅ダウン、上位勢はベッテルに蓋をされてのレースを強いられた。2番手走行のライコネンにとっては、ストレスの溜まるレース展開となった。
チーム無線が不通となっていたハミルトン、46周目に無線が回復するや否や首脳陣はチームオーダーを発動、3番手ボッタスと4番手ハミルトンの順位を入れ替えた。だが、ハミルトンは2番手を走るライコネンをオーバーテイクすることはできず、最終ラップの最終コーナーでボッタスに順位を戻した。
63周目、フェリペ・マッサの代役としてウィリアムズを駆ったポール・ディ・レスタは、マシンに異常が見つかったためリタイヤとなった。
2017年F1第11戦ハンガリーGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | Pts |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 70 | 1:39:46.713 | 25 |
2 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 70 | +0.908 | 18 |
3 | 77 | ボッタス | メルセデス | 70 | +12.462 | 15 |
4 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 70 | +12.885 | 12 |
5 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 70 | +13.276 | 10 |
6 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 70 | +71.223 | 8 |
7 | 55 | サインツ | トロロッソ | 69 | +1 lap | 6 |
8 | 11 | ペレス | フォースインディア | 69 | +1 lap | 4 |
9 | 31 | オコン | フォースインディア | 69 | +1 lap | 2 |
10 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 69 | +1 lap | 1 |
11 | 26 | クビアト | トロロッソ | 69 | +1 lap | 0 |
12 | 30 | パーマー | ルノー | 69 | +1 lap | 0 |
13 | 20 | マグヌッセン | ハース | 69 | +1 lap | 0 |
14 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 69 | +1 lap | 0 |
15 | 94 | ウェーレイン | ザウバー | 68 | +2 laps | 0 |
16 | 9 | エリクソン | ザウバー | 68 | +2 laps | 0 |
17 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 67 | DNF | 0 |
NC | 40 | ディ・レスタ | ウィリアムズ | 60 | DNF | 0 |
NC | 8 | グロージャン | ハース | 20 | DNF | 0 |
NC | 3 | リカルド | レッドブル | 0 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 30℃ |
路面温度 | 54℃ |
周回数 | 70 |
セッション概要
グランプリ名 | F1ハンガリーGP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | ハンガロリンク |
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設立 | 1986年 |
全長 | 4381m |
コーナー数 | 16 |
周回方向 | 時計回り |