”追放”報道を受け「マルコなしに今の私は存在しない」とレッドブルF1代表ホーナー

セバスチャン・ベッテルのF1ワールドチャンピオン獲得を喜ぶレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ、2010年11月14日(日) F1アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

御年80歳のモータースポーツ・アドバイザーの解任を企てているとの報道を受けレッドブルのクリスチャン・ホーナーは、27年来の付き合いであるヘルムート・マルコなしにチーム代表としての今の自分は存在し得ないと否定した。

英大衆紙「Mirror」とのインタビューの中でホーナーは、出会いを含むマルコとのこれまでの関係を振り返り「ヘルムートがいなければ、私は今のような立場にはいなかっただろう」と述べ、この噂を全面的に退けた。

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ガレージ内で話すレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ、2014年3月1日(土) F1バーレーン冬季テスト(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

「ヘルムートとの関係は、私がF3000の参戦に向けて初めてトレーラーを購入した1996年にまで遡る。彼から買ったんだ。その後、彼のチームと戦った」とホーナーは語る。

「そして彼がレッドブルのジュニアドライバーの責任者だった時、私は彼のドライバーとF3000の契約を結びチャンピオンを獲得した。その結果、彼は私をディートリッヒ・マテシッツに推薦し、チャンスを与えてくれた」

「ヘルムートがいなければ、私は今のような立場にはいなかっただろう。若手ドライバーと同じように私も彼にチャンスを貰ったんだ」

ホーナーによれば、世界的なエナジードリンク企業の共同創設者であり、マルコにとっての絶対的庇護者であったディートリッヒ・マテシッツが昨年10月に亡くなって以降、チーム内におけるマルコの状況は「少し変わった」ものの、以前と同じように率直に意見を交わし合っているという。

「我々はいつだってオープンな関係を楽しんできた。もちろん、意見が合わないことも時々あるが、それは健全なことだと思う。彼が望む限り、我々の仕事のやり方が変わることはないだろう。彼は80歳だが、今も元気だ」とホーナーは続ける。

「彼は今もチーム内で本当に重要な役割を担っているし、私を含めたチーム内の誰からも、そういった変化を望む声や意向は一切出ていない」

「このスポーツに参入した当初と比べると役割は進化し、ビジネスも大きく発展してきた。運営面では私が日々の仕事をこなしているが、ドライバーに関するものであれ戦略的なものであれ、重要な決定については当然、話し合う。このパートナーシップは長年に渡って機能してきた」

「我々の仕事のやり方は以前と同じだ。日々のレースの進め方は何も変わっていない」

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写真撮影に臨むレッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコとクリスチャン・ホーナー代表、2023年6月18日F1カナダGP

ホーナーとマルコの2頭体制によりレッドブルはこれまでに、6度のコンストラクターズ選手権タイトルと、セバスチャン・ベッテルとマックス・フェルスタッペンによる7度のドライバーズ選手権タイトルを収めるなど、輝かしい成功を築き上げてきた。

ホーナーは「リーダー亡き後もグループは前に進んでいる。今年も記録的なシーズンを過ごしているし、経営は大いに健全で絶好調だ。ディートリッヒが体現し、チームにもたらしてくれた価値観を以て活動を続けていく」と付け加えた。

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ヘルムート・マルコの80歳の誕生日を祝うレッドブルのセルジオ・ペレス、クリスチャン・ホーナー代表、マックス・フェルスタッペン、2023年4月28日F1アゼルバイジャンGPにて

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