ホンダ、新型シビックType Rを世界初公開…新たなベンチマークとなるか
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世界中のドライビングファンに愛されるFF車最速を狙うピュアスポーツ、2023年型のホンダ新型シビック・タイプR(CIVIC TYPE R)が2022年7月21日、世界初公開された。日本では2022年9月に発売が予定される。
ドライビング・プレジャーを極めたいというエンジニアのたぎる純粋な想いを込めたタイプRの歴史はNSXから始まった。その後、FFライト・ウェイトのインテグラ、シビックへとフィールドを広げたTYPE Rは熱狂的なファンに支えられ、30年という時を経て、極限の進化を遂げたシビック・タイプRが誕生した。
6代目となるシビック・タイプRは、先代型で掲げたコンセプト「Ultimate SPORT」を更に進化させ、速さと走る喜びを極めたピュアスポーツ性能を目指した。
歴代最速TYPE Rを目指し、高出力・高レスポンスを極限まで追求した2.0リッターVTECターボエンジンの肝は、小型軽量化し回転レスポンスを向上させた新開発モノスクロール・ターボチャージャーだ。エンジン出力は公開されていないが、320馬力の先代を上回る事は間違いないだろう。
迫力の排気原音に加えて、アクティブ・エキゾーストバルブ機構による開度チューニングとアクティブ・サウンドコントロールによる室内音のブーストにより、アクセルを踏むほどに湧き上がるエキゾーストサウンドを実現する。
正確なシフト操作を叶えるアルミ削り出しのティアドロップ形シフトノブが印象的な高剛性6速マニュアルトランスミッションは、TYPE R専用リンク機構によりダイレクトで滑らかなシフトフィールを実現する。
TYPE R専用開発の265mm幅ワイドタイヤと、優れた接地性を叶えるリバースリム構造の軽量・高剛性19インチアルミホイールにより、高いグリップ性能を実現すると共に、リアスポイラーでは翼断面形状と迎角を徹底的に追求。アルミダイキャスト製の軽量ステーを採用することで強大なダウンフォースと低ドラッグを実現した。
エクステリアカラーには、TYPE Rの象徴的なカラーであるチャンピオンシップホワイトに加え、新色としてソニックグレー・パールを追加した。
インテリアデザインとしては、ドアを開けた瞬間に気持ちが高ぶるような赤いシートとフロアカーペットを採用。インテリアパネル周りは、運転に集中できるようノイズレスなブラック基調とした。
優れたグリップ感をもたらすアルカンターラを採用し、赤ステッチを施した専用設計のステアリングホイールは、トーションバーのねじり剛性を先代比1.6倍として、路面を鷲づかみにするかのようなステアフィールを実現した。
フロントシートはサーキットでの限界走行時においても安心して身体を委ねられるよう多面体の3D形状で身体をサポートするとともに、摩擦係数の高いスエード調の表皮を採用することでコーナリングや急な加減速時などの高G状態での身体の滑りを低減した。
メーターデザインには、通常の表示に加えて+Rモードの専用デザインを設定。サーキット走行などにおいて、ドライバーが必要な情報をいかに瞬間認知できるかを重視し、上部にはエンジン回転数やレブインジケーター、ギアポジションなどを配置。下部をマルチインフォメーションディスプレーとすることで車両情報を任意に表示できるよう配慮した。
また、レブインジケーターは注視しなくても感覚的に認識できる点灯式を採用。瞬間的に情報を視認でき、気持ちが高ぶるデザインとした。
車載ナビに標準装備されるTYPE R専用データロガーアプリでは、車両挙動やさまざまな情報を表示するパフォーマンスモニター機能に加えて、走行データを自動解析しスコア化する革新的な機能を搭載する。
また、国内13サーキット(JAF/FIA認定)でスピードリミッターをOFFにできる機能を搭載しており、GPSによってコースを特定し、安全かつ確実に速度制限(180km/h)を解除することが可能となっている。