ホンダ、圧力差を活用したコロナ感染者搬送用特別車を米国にて提供開始

ホンダ・オデッセイをベースに作られた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者の搬送用特別車両copyright Honda Motor Co., Ltd

ホンダは、世界各地で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止に向けて、日本に続いてアメリカでも当局への感染者搬送用車両の提供を開始した。

第一弾としてまずはミシガン州デトロイト市に10台が納車された。ベース車両は北米仕様のオデッセイで、後部座席と前席との間に加工性・作業効率の高い透明アクリル板を使用した仕切りが設置され、前後席間の圧力差を利用して飛沫感染を抑制する効果が期待できるという。

感染者搬送用の特別車は、埼玉製作所(狭山完成車工場)や、ものづくりセンター栃木、鈴鹿製作所、トランスミッション製造部(浜松工場)などで仕立てられている。ものづくりセンター栃木では5月11日からフェイスシールドの生産も予定されており、自治体を通じて、順次、医療現場へと提供される。

日本においては4月13日より、感染者の搬送用車両の無償貸し出しをスタートさせ、5月1日までに東京都、埼玉県、三重県、栃木県等の21自治体へ83台の納車を完了している。ホンダはデトロイトに続き、今後もニーズの高い自治体への貸与を検討するとしている。

ホンダは更に、自社が持つ量産ノウハウを活用して、呼吸器の基幹部品である医療用コンプレッサーの生産支援への取り組みを開始した。月産1万個を目指すという。

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