元F1チーム創設者ジャンカルロ・ミナルディ、FIAシングルシーター委員長に就任
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4月15日(金)の世界モータースポーツ評議会(WMSC)での電子投票を経て、ジャンカルロ・ミナルディがボブ・ファーンリー(元フォース・インディア副チーム代表)の後任として国際自動車連盟(FIA)のシングルシーター委員長に就任した。
74歳のイタリア人は今後、FIAが公認するF2、F3、F4、そしてフォーミュラ・リージョナルを中心としたF1直下のカテゴリーを監督する役割を担う。
60年代後半にヒルクライムやラリーの舞台にレースキャリアを歩み始めたミナルディはその後、フォーミュラ・イタリアでの成功を経てチーム経営者に転身。1980年にミナルディ・レーシングチームを結成すると、1985年にF1に進出した。
90年代中盤以降は資金難に苦しみ、2001年にポール・ストッダートにチームを売却。ミナルディはマネージング・ディレクターとしての役割を継続し、特に若手ドライバーの育成に力を注いだ。
その後、レッドブルによる買収を経てスクーデリア・トロロッソへと改称されたのを機にチームを離れた。2020年にアルファタウリへとリブランドされた現在も、チームの本拠地はミナルディチーム存続当時と変わらぬイタリア・ファエンツァに置かれている。
ミナルディ・チームはジャン・カルロ・フィジケラ、ヤルノ・トゥルーリ、マーク・ウェバー、フェルナンド・アロンソなど、多くのF1ドライバーを輩出した。
ミナルディはチームを売却した後、2004年にイタリア自動車クラブ(ACI)の最高速記録委員会の委員長に就任。2010年にはファエンツァ市長選に出馬し、2020年にはイモラ・サーキットとして知られるアウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリの会長に選出された。
モハメド・ベン・スレイエムFIA会長はミナルディの就任を受け「温かく歓迎する」との声明を発表した。
「彼はモータースポーツ界の重鎮だ。彼と共に世界中のシングルシーターピラミッドを更に発展させていくことを楽しみにしている」