元フェラーリF1代表マルコ・マティアッチ、アストンマーチンに加入
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かつてスクーデリア・フェラーリでF1チーム代表を務めたマルコ・マティアッチがアストンマーチンのグローバル・チーフ・ブランド&コマーシャル・オフィサーに就任した。アストンマーティン・ラゴンダが2022年2月9日(水)に明らかにした。
イタリア出身の51歳の実業家は今後、高級自動車メーカーとしてのアストンマーティンのカスタマーエクスペリエンスと、同社にとっての主要なマーケティング・プラットフォームであるF1とのブランド及び製品のインテグレーションを監督していく。
マティアッチはジャガーでの販売・マーケティング部門勤務を経て1999年にフェラーリに入社。その後、北米フェラーリやアジア・パシフィック・フェラーリの社長兼CEOを務めた後、ステファノ・ドメニカリの辞任を受け2014年にF1チーム代表に就任したが、僅か8ヶ月で更迭されフェラーリを去った。
F1離脱後はシニア・アドバイザーとして経営コンサルティング会社のマッキンゼーやプライベート・エクイティ・ファームに対して自動車やモビリティに関する助言を行ってきた他、米国のEVベンチャー、ファラデー・フューチャー社でチーフ・ブランド&コマーシャル・オフィサーを務めていた。
マティアッチはアストンマーチン加入に際して次のように語った。
「アストンマーティンの新たなチャプターは現在の自動車業界で最もエキサイティングなプロジェクトだ。ローレンス・ストロール(会長)とトビアス・ムアース(CEO)が作り上げた素晴らしいリーダーシップ・チームの一員に加わる事となり、胸が高まっている」
「109年もの長きに渡って世界中で愛され、情熱とロイヤリティを享受してきたアストンマーティンは、次世代製品群とラグジュアリーなカスタマー・エクスペリエンス、そしてF1グランプリレースへの復帰によって、新たな顧客層を獲得しようとしている」
「才能にあふれる情熱的なチームの一員として、超高級車と高性能車との間に位置するこの象徴的なブランドをマネジメントしていく事を楽しみにしている」
F1チーム代表としては目立たない存在であったものの、マティアッチは北米フェラーリ社長兼CEO時代、南北アメリカ大陸での売上高を約2倍に拡大させるなど、手腕を奮った人物だ。