リッチ・エナジーCEO「フォース・インディアとの買収交渉は最終局面 」数日以内に取引完了を発表か?

F1カナダGPのガレージからコースに出るフォース・インディアVJM11、エステバン・オコンcopyright Force India

幾度となく身売り話が囁かれ続けてきたサハラ・フォース・インディアF1チームに、再び買収の話が浮上した。6月9日(土)に英テレグラフが伝えたところによれば、エナジー飲料会社の英リッチ・エナジー(Rich Energy)による買収が数日以内にも完了する可能性があり、買収額は1億ポンド、日本円にして約146億円程度になる見込みだという。

新車発表時からチーム名称の変更が噂され、開幕を迎えた後も度々財政難が伝えられていた中堅の雄フォース・インディア。序盤数戦こそ下位に甘んじ続ける場面が目立っていたが、メルセデスエンジンを積む今季マシン「VJM11」は第4戦アゼルバイジャンGPで計15ポイント獲得し、以降コンスタントに入賞し続けている。

リッチ・エナジー社のウィリアム・ストーリーCEOは、シルバーストンに拠点を置く当該チームとの間には既に原則的な合意が形成されており、現在は金額面を含めた最終調整の局面にあると主張する。噂が流れ始めた当初は、3億ポンドとも囁かれていた買収金額は、およそ3分の1程度にまで減少しているようだ。

「我々は4月末の時点でチーム側に対して公式に買収のオファーを申し入れています」とストーリーCEO。テレグラフに対して次のように語った。「オファーは原則として承認されており、買収交渉は完了しつつあります。我々は購入金額を大幅に上回る資金を有しており、チームに対して8桁に及ぶ資金を投資する予定です」

「事業計画は短期ではなく長期的なものです。我々の飲料ブランドのみならず、現在F1とは関わりを持っていない2つの多国籍企業スポンサーが関与しています。我々としては可能な限り速やかに契約を締結したいと考えています」

この話を裏付けるように先月末、フォース・インディアの創設者でありチーム代表のビジェイ・マリヤが同社の取締役から退任。マリヤは全株式の42.5%を保有している。退任の理由は明かされていない。同氏は詐欺や資金洗浄の疑いで祖国インドから手配されており、身辺の問題に対処するためと専ら噂されているが、ストーリーCEOの発言が真とするならば、株式の売却に先立って経営から身を引いたと考える方が自然だろう。

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