WRC世界ラリー選手権:5月・6月開催のポルトガル及びイタリア戦の延期を発表
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を巡るポルトガルでの非常事態宣言の延長やイタリアでの政府令を受け、国際自動車連盟(FIA)は24日、両国での世界ラリー選手権(WRC)の開催を延期すると発表した。
FIAは両国の政府当局及びWRCプロモーターを巻き込んでの協議を重ね、最終的に主催者であるAutomóvel Club de Portugal (ACP)とAutomobile Club d’Italia (ACI)が共に全会一致で開催延期を可決しこれを要請した。
FIA世界ラリー選手権第5戦ボーダフォン・ラリー・デ・ポルトガルは5月21日~24日にマトシンホスで、第6戦ラリー・イタリア・サルデーニャは6月4日~7日にサルデーニャで開催が予定されていた。
ACPのカルロス・バルボサ会長は「サポーターとパートナーの方々の理解に感謝するとともに、今年の後半にマトシンホスで彼らを迎えることを楽しみにしている」との声明を発表。またACIのアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長は「FIAやWRCのプロモーターと協力しながら、偉大な威信と歴史的重要性を持つこのイベントの新しい開催日の可能性を検討している」と述べ、延期開催に期待感を示した。
ただしWRCプロモーターのオリバー・チエスラ常務取締役が「COVID-19を巡る状況が改善された場合、ロジスティクスや競技者の旅程およびWRC開催国の準備能力などを総合的に考慮し、延期されたラリーの代替日の可能性を検討する」と述べるように、状況の改善なくして延期開催は成立せず、情勢は不透明だ。