フェラーリ「SF90」主要諸元とテクニカル・レビュー
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スクーデリア・フェラーリの2019年F1マシンSF90(デザインコード670)は、マラネッロがF1世界選手権用に開発した65番目のシングルシーター。2014年にスタートした1.6リッターV6ハイブリッド・ターボ時代から数えると6代目のシャシーとなる。2019年の新しいレギュレーションに合わせて製造された。
コンパクト化によって空気効率を向上
車体側で最も大きな改善が施されたのはエンジンカバー周りのボディーワークだ。パワーユニット及びこれに関連するコンポーネントの改良によって省スペース化が実現。昨季と比較してかなりコンパクトにまとまっており、クルマの空力効率が改善されているようだ。
サイドポッド周り及び車体後部がタイトになった事によって、リアウイングへと向かう気流が整流され、ダウンフォースの向上が見込まれる。2016年マシンと似た形状のインテークはコンパクトにまとめられているが、内部を通過する気流効率を追求した結果、小型化を実現しながらも昨シーズンのSF71Hと同等レベルの冷却効率が確保されているという。
熱効率を向上させた最新エンジン
従来からのネーミングの流れを断ち切ってシャシーが「SF90」と命名された一方、パワーユニットの呼称は「フェラーリ 064」と発表された。昨シーズンのPUが「フェラーリ 062 EVO」と名付けられていた事を考えると、着実な進化を遂げている事が予想される。
チームの発表によれば、新型のエンジンは熱効率とメカニカル効率の両方が改善されており、ICE=内燃エンジンだけでなくERS(エネルギー回生システム)の性能向上にも成功しているようだ。
フェラーリ「SF90」主要諸元
シャシー名 | SF71H |
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モノコック | カーボンファイバー製ハニカムコンポジット コクピット保護デバイス「ヘイロー」 |
ギアボックス | フェラーリ製縦置きギアボックス(8速+リバース1速) |
ディファレンシャル | 油圧リミテッド・スリップ |
トランスミッション | 電子制御式クイックシフト セミオートマチック・シーケンシャル |
ブレーキ | ブレンボ製ベンチレーテッド式カーボンファイバー・ディスクブレーキ |
フロントサスペンション | プッシュロッド式 |
リアサスペンション | プルロッド式 |
重量 | 743kg(ドライバー・液体類含) |
ホイール | O・Z製13インチ |
タイヤ | ピレリ P-Zero |