F1ベルギーGP決勝:気になる天気と「暗闇」のタイヤ戦略、10台変動のスタートグリッド

アルファロメオC43をドライブする周冠宇(アルファロメオ)、2023年7月29日(土)F1ベルギーGPスプリント(スパ・フランコルシャン)Courtesy Of Alfa Romeo Racing

たとえ晴れていても雨の脅威を排除できないスパ・フランコルシャンを舞台として、FIA-F1世界選手権第13戦ベルギーGPの決勝レースが7月30日(日)の日本時間22時にスタートを迎える。スターティング・グリッドと予想される最速タイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。

スターティング・グリッド

5基目のギアボックスを開封した予選最速のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と、シャルル・ルクレール(フェラーリ)に対する走行妨害があったと判断された13番手のケビン・マグヌッセン(ハース)がそれぞれ、5-3グリッド降格を受けるため、10台のグリッドに変動が生じた。

フェルスタッペンの6番手降格を受けルクレールがポールポジションに、最前列2番グリッドにセルジオ・ペレス(レッドブル)が並ぶ。角田裕毅(アルファタウリ)は11番グリッドから8戦ぶりのポイント獲得を目指す。

以下は暫定のスターティンググリッド。決勝直前に発表される正式版との差異が発生した場合は更新される。予選順位との変動値を合わせて記す。

Pos No Driver Team Qualifying
1 16 C.ルクレール フェラーリ 2(+1)
2 11 S.ペレス レッドブル・ホンダRBPT 3(+1)
3 44 L.ハミルトン メルセデス 4(+1)
4 55 C.サインツ フェラーリ 5(+1)
5 81 O.ピアストリ マクラーレン・メルセデス 6(+1)
6 1 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1(-5)
7 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 7(-)
8 63 G.ラッセル メルセデス 8(-)
9 14 F.アロンソ アストンマーチン・メルセデス 9(-)
10 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 10(-)
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 11(-)
12 10 P.ガスリー アルピーヌ・ルノー 12(-)
13 77 V.ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 14(+1)
14 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 15(+1)
15 23 A.アルボン ウィリアムズ・メルセデス 16(+1)
16 20 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ 13(-3)
17 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 17(-)
18 2 L.サージャント ウィリアムズ・メルセデス 18(-)
19 3 D.リカルド アルファタウリ・ホンダRBPT 19(-)
20 27 N.ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 20(-)

想定されるタイヤ戦略

FP1は雨の赤旗の影響で大部分が失われ、スプリントはウェットレースとなったため、ドライコンディションでのロングランは完全に未知数だ。ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「殆ど暗闇」だと指摘する。

「もし雨が降らなければ、このコースで過去に行われたレースのデータと、シーズン序盤に同じ3種類のコンパウンドが導入されたレースでの挙動を元に、戦略シミュレーションを行うことになる」

「今のところ我々にできるのは、1ストップでも2ストップでも大差はないという以前の予測を確認することだけだ」

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

2023年7月30日F1ベルギーGP決勝レースの最速タイヤ戦略

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

2023年F1ベルギーGPドライバー別温存タイヤセット

気になる天気は…

ベルギーGPの課題の1つは予測不可能な天候にある。幸いなことに日曜は過去2日と比べればドライとなる可能性が高いものの、何が起きるか分からないのは過去を紐解けば明らかだ。

スタート時刻の天気予報は晴れとなっており降水確率も0%と、ウェットコンディションでスタートする可能性は低そうだが、レース開始2時間後の現地17時の降水確率は50%と高く、終盤に向けてにわか雨が降る可能性は否定できない。

ピレリによるとスパにおけるスリックとインターミディエイトのクロスオーバーは1分54~55秒。インターミディエイトからフルウェットへのクロスオーバーは2分4~5秒と見積もられている。いずれも燃料が比較的少ない状態での推計だ。

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