ディエゴ・トンディ、再編予告のフェラーリF1空力責任者に就任
Published:
スクーデリア・フェラーリがサマーブレイクを前に、マラネッロで一貫してエアロダイナミクスに携わってきた42歳のイタリア人エンジニア、ディエゴ・トンディを空力部門の新たな責任者に任命したことが分かった。
F1イギリスGPの決勝翌日、フェラーリでシャシー部門のテクニカル・ディレクターを務めていたエンリコ・カルディーレが辞職し、アストンマーチンの最高技術責任者(CTO)に任命されたことが発表された。
カルディーレの離脱を経てフェラーリのフレデリック・バスール代表は、サマーブレイク明けに技術部門の再編を発表する意向を明らかにしたが、その一環だろうか。トンディの昇進が判明した。
イタリア最古の大学の一つ、ピサ大学の航空宇宙工学科でCFD(数値流体力学)を学んだガラティーナ出身のトンディは、2007年にフェラーリに入社すると市販車の空力開発に1年従事した後、2008年に風洞試験エンジニアとしてF1チームに加わった。
2011年からはコンセプト・エアロダイナミシストとしてフロントウイングやノーズなどのフロントエンドのCFD開発に取り組み、2014年にフロントエンド・グループの副リーダーに就任すると、キミ・ライコネンとフェルナンド・アロンソのクルマのフロントエンドを担当する15名のスタッフを束ね、同年7月には同グループのリーダーに昇進した。
2018年に新車及びコンセプトチームのグループリーダーに抜擢され、2020年に主任エアロダイナミシストに就任。2021年には、マクラーレンに移籍したデビッド・サンチェスに代わって空力開発の責任者となり、2024年8月に空力部門全体のトップに任命された。