F1カナダGP、カレンダー合理化に向け2026年以降の日程変更を承認 – 40年来の伝統に幕
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カナダGPの主催者は、カレンダーの合理化と持続可能性の向上を目指すF1の取り組みを支持し、従来よりも早い時期のレース開催に同意した。
カナダGPは伝統的に6月に開催されてきたが、2026年シーズン以降は毎年5月の第3または第4週末に開催される。
これによりF1の欧州ラウンドが夏季に集約され、シーズンを通した大西洋を渡る長距離移動が1回、削減される。二酸化炭素の排出量削減が期待される。
今回の変更は、主催者のオクタン・レーシング・グループやカナダ政府、ケベック州経済開発局、モントリオール市、ケベック州観光局、モントリオール観光局、ジャン・ドラポ公園など、主要関係者の協力の下、決定された。
カナダGPの歴史と変更の背景
F1は1978年以降、モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットでカナダGPを開催しており、1982年以降は一貫して6月に開催してきた。
持続可能性を追求する試みの一環としてF1は昨年、カレンダーの合理化に着手した。
日本GPはアジア太平洋地域のレースと合わせて春に移動され、アゼルバイジャンGPはヨーロッパラウンドに合わせて秋に、カタールGPは同じ中東で行われるアブダビGPに合わせてシーズン終盤にシフトされた。また、2026年以降はモナコGPが6月最初の週末に変更される。
関係者のコメント
F1のステファノ・ドメニカリCEOは、「カナダGPのプロモーターや地元、州、そして国の政府関係者すべてに心から感謝したい。これまでより早い時期にF1コミュニティを受け入れる準備を整えるべく、関係者全員が素晴らしい努力を重ねてくれた。この変更によりカレンダーは、持続可能性が高まるだけでなく、チームやスタッフにとっても合理的なものになるだろう」と述べ、また、F1が掲げる2030年カーボンニュートラル達成目標への重要なステップであることを強調した。
オクタン・レーシング・グループのジャン=フィリップ・パラディCEOは、「今回の日程変更は、F1と我々が持続可能な未来を目指す決意、そして競技の開催とイベント運営を環境責任と両立させる我々の姿勢を表すものだ」とコメントした。