トロロッソ「アクシデントがなければ良いポジションを得られるだけの速さがあった」
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4月27日(土)のF1第4戦アゼルバイジャンGP公式予選を終えて、トロロッソ・ホンダの技術部門を率いるジェームス・キーがセッションを振り返り、ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーとの間に起こった事件を説明した。
トロロッソ・ホンダは予選Q1で、パンクに見舞われスロー走行を強いられていたハートレーにタイム計測中のガスリーが接近。互いにその存在に気づかず、あわや大惨事という危険なニアミスを演じ、ガスリーは17番手、ハートレーはノータイム19番手でセッションを終えた。
予選を振り返ったキーは「堅実にラップを走れていれば難なくQ2に進出できるだけの速さがあった」と語り、肩を落とした。
アゼルバイジャンGP予選を終えて
ジェームス・キーテクニカル・ディレクター
我々にとっては、大きな事件に見舞われた予選となってしまった。運のないことに全てが悪い方向に向かってしまった。ブレンドンはイエローフラッグの影響で、最初のランの時にクリーンなラップをまとめられず、走行を取りやめざるを得なかった。その一方でピエールの最初のアタックはまずまずといったところだった。
今週末目にしてきたように、Q1のセッションが進むにつれて、路面が著しい改善を示していたのは明らかだった。ピエールは2回目のランで改善をみせ、最初のラップを上回っていた。仮にラップをフィニッシュ出来さえすれば、難なくQ2に進出できていたはずだ。
ツイてない事に、ブレンドンはピエールの目の前でパンクに見舞われてしまい、ものすごい速度差がある状態で互いに交錯しニアミスを喫してしまった。ピエールの巧みなコントロールによって衝突は避けられたが、残念なことに、ピエールのタイヤとバッテリー、そして得られたはずのラップタイム等はすべて失われてしまい、インシデント後のランは放棄せざるを得なかった。
彼のラップタイムはかなり良かっただけに非常に残念だ。おそらく今日はQ3に進出する事は難しかっただろうが、これにかなり接近することはできたはずだ。明日の決勝でタイヤがどう作用するか分からない点を考えれば、タイヤの自由選択が可能な良いポジションが得られたはずだからね。
望んでいた位置からレースをスタートする事は出来なくなってしまったが、過去にそうだったように、バクーでの日曜のイベントは非常に慌ただしく何が起きても不思議ではない。今夜は明日の戦略を練るつもりだ。挽回できることを願っている。
2018年F1アゼルバイジャンGP決勝レースは、日本時間29日(日)21時10分から、バクー市街地コースで開催される。現地日曜は最高気温18℃と低く、毎時50km程の強風が吹き荒れる予報となっている。