アストンマーチンF1、若手育成を設立…F2王者フェリペ・ドルゴビッチを起用

2022年シーズンのFIA-F2選手権チャンピオンに輝き、アストンマーチンの初代アカデミーメンバーに選ばれたフェリペ・ドルゴビッチCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーチンF1チームは9月12日(月)、先日のモンツァで2022年シーズンのFIA-F2選手権チャンピオンに輝いたフェリペ・ドルゴビッチをドライバー開発プログラムに起用したと発表した。

MPモータースポーツからF1の登竜門に参戦する22歳のブラジル人ドライバーは、第13戦モンツァのレース1でタイトルを獲得。その日のうちにアストンマーチンと契約を結んだ。

かつてフォース・インディアとして知られていた英国シルバーストンのチームはこれまで、レッドブルやフェラーリ、メルセデスなどのライバルチームとは異なり、若手育成プログラムを持たなかった。

アストンマーチンの育成プログラムは、ジュニアドライバーのF1デビューを目的として設立されたもので、ドルゴビッチは初代育成ドライバーとしてチームのリザーブドライバーを務めながら研鑽を積んでいく事になる。

ドライバー育成プログラムの発足についてローレンス・ストロール会長は「私は若き才能に報いる事に大きな信念を持っている。これは次世代のレーシングドライバー育成を支援する素晴らしいあり方だ」と語った。

「彼のキャリアにおいて、次のステップに進むために必要な全てのスキルと経験を提供することを目標にしている」

「やがて彼がF1ドライバーとなり、エマーソン・フィッティパルディやアイルトン・セナといった偉大なるブラジル人ドライバーの仲間入りを果たす事になれば、それは究極の形で証明される事になる」

なお今季より導入された若手起用義務ルールに従い、アストンマーチンは最終F1アブダビGPのFP1でランス・ストロールに代えてドルゴビッチを走らせる。またヤス・マリーナ・サーキットで行われる11月の若手ドライバーテストでもドルゴビッチを起用する。

引退するセバスチャン・ベッテルに代わりフェルナンド・アロンソが加わる2023年にドルゴビッチは、2021年型F1マシン「AMR21」を使った広範囲なテストプログラムに取り組み、一部のグランプリにも帯同する予定だ。

ドルゴビッチはアストンの若手アカデミーに加わる事について「F2でのタイトルはF1でのキャリアに繋がる最高の出発点だと見なされてきた。AMF1での役割は、次のステップに進むために必要な全てのツールを与えてくれるものだと考えている」と語った。

「2023年は学びの多い年になるだろう。F1チームと共に仕事に取り組む事になるが、一番の目標はドライバーとして学び、成長することだ。それが将来、F1でレースする機会に繋がる事を願ってる」

ドルゴビッチについてチーム代表を務めるマイク・クラックは「信じられないほどの才能と決意、そして一貫性を発揮して今季のF2を勝ち取った。特に5月のバルセロナでの素晴らしいスプリントとフィーチャーでの勝利は非常に印象的だった」と話した。

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