アルファタウリF1売却、株主の「正しい判断」を期待するレッドブル首脳マルコ
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アルファタウリF1チームの移転・売却報道を受け、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは肯定も否定もせず、株主は「正しい決定を下すだろう」と語った。
既報の通り、創業者ディートリッヒ・マテシッツの死去を経て誕生したレッドブルの新たな経営陣は、昨年のコンストラクターズ選手権で9位に終わったアルファタウリについて、売却するか、あるいはコスト削減のためにその本拠をレッドブルと同じ英国に移転するかどうかを検討しているとされる。
このニュースが報じられたF1プレシーズンテスト最終日の夜にマルコは、Sky Deutschlandとのインタビューの中で「一般的に我々は噂についてはコメントしない」とした上で、「コンストラクターズ選手権9位という昨年のアルファタウリの成績が満足できないことは理解できる」と語った。
アルファタウリが成績不振に終わったのとは対照的に、同じレッドブル傘下のレッドブル・レーシングはマックス・フェルスタッペンと共に昨年のF1世界選手権でダブルタイトルを獲得した。
マルコは「タイトルを獲得したチームがある一方、もう一つのチームが9位なのであれば、シナジー効果は適切に機能していないようにみえるだろう」とした上で、「全体として満足いく結果ではない。ビジネス上の観点から、我々の株主は正しい決定を下すだろう」と付け加えた。
報道が事実だとしてアルファタウリを売却する場合は、2026年以降のカスタマーチーム確保が前提になるものと思われる。
レッドブルはフォードの技術供与を得て、次世代パワーユニット(PU)が導入される2026年に「レッドブル・パワートレインズ(RBPT)フォード」の名前を掲げてPUサプライヤーとして新規参戦する。
競争上の理由から供給先は複数ある事が望まれる。アルファタウリを失った場合、RBPTの供給先はレッドブル・レーシングの1チームとなりかねない。
また、ジュニア育成プログラムの全面的な見直しも予想される。
アルファタウリ(旧トロロッソ)は伝統的に、将来のレッドブル・ドライバー育成のためのインキュベーターとして機能してきた経緯があり、フェルスタッペンを筆頭に、アルファタウリから2023年のF1に参戦する角田裕毅など、数多くの才能をF1へと導いてきた。