訃報:3度のF1王者ニキ・ラウダ、現場復帰叶わず70歳で死去…肺に続いて腎臓患う

メルセデスAMGの非常勤取締役を務めるニキ・ラウダcopyright Mercedes

3度のF1ワールドチャンピオン、ニキ・ラウダが5月20日月曜夕刻にこの世を去った。70歳だった。

ニキ・ラウダは昨年8月にオーストリアで肺移植手術を受け、3ヶ月近くに渡る長期入院を強いられた。10月に退院し自宅へと戻ると、ビデオメッセージを通して、間もなくF1復帰を果たす予定である事を発表。メルセデスAMG非常勤取締役としてF1現場復帰に向けリハビリに取り組んでいた。

ところが今年1月にインフルエンザにかかり、再度ウィーン総合病院に入院。最近になって腎臓を患い、スイスで人工透析を受けていた。ニキ・ラウダの家族は地元オーストリア紙に対して声明を発表。体調不良のために月曜日に死去した事を明らかにした。

ニキ・ラウダは1976年のF1ドイツGPで、クラッシュし炎上したマシンから発生した有毒ガスによって肺が損傷。これが原因で現役引退後に腎臓移植手術を受けた。昨年の移植手術はびまん性肺胞出血が悪化した事に伴うものであり、当時の事故とは無関係とされている。

1975年と1977年にフェラーリで、1984年にマクラーレンでF1ドライバー選手権を制したラウダは引退後、2012年にメルセデスAMGの非常勤取締役に就任。以降毎戦に渡って現地で指揮を取ってきたものの、昨年9月以降のイベントには姿を見せておらず治療に専念していた。

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