WECスパ6時間予選:スパウェザー襲来…トヨタがフロントローを独占

TS050 HYBRID 7号車、第7戦スパ・フランコルシャン6時間レース予選にてcopyright TOYOTA MOTOR CORPORATION

2018-2019年スーパーシーズンWEC世界耐久選手権 第7戦スパ・フランコルシャン6時間レースの予選が5月3日金曜に行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車がポールポジションを獲得。8号車が0.496秒遅れで2番手に続き、トヨタがフロントローを独占した。

今回のポール獲得によってボーナスポイントを得た7号車の小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペスは、ドライバーズタイトルをリードする8号車との差を14ポイントに縮小。トヨタ・ガズー・レーシングは最前列グリッドに並んで決勝レースのスタートを切る事となった。

最終戦を待たずにチームチャンピオン獲得の可能性を秘めたトヨタの2台は、伝統のスパ・ウェザーに翻弄されながらも決勝レースへ向けて完璧なスタートを切った。7号車の先陣を切ったのは小林可夢偉。好タイムをマークすると、引き継いだコンウェイが今大会最速ラップをマーク。2017年にステファン・サラザンが記録したスパLMP1クラスのラップレコードに0.025秒に迫った。

「またポールポジションが獲得出来て本当に嬉しい」と小林可夢偉。「自分のアタックラップ中に雨が降り始める可能性があったので、ドライコンディションのうちにアタックを決める必要がありました。不運にもアタック終盤に僅かな雨が降ってきて、最終コーナーで雨に見舞われてしまい、完璧なアタックにはなりませんでした。ですが充分なタイムでしたし、マイクも素晴らしい仕事をしてくれました。彼とチームに感謝します」

「良いラップだったし可夢偉も速かった」とマイク・コンウェイ。「彼は今朝の練習走行と予選で、素晴らしいアタックを見せてくれた。そのぶん、続いてアタックする僕には大きなプレッシャーがかかったけど、クルマは力強く、最終的にタイムを更新できて満足だ」

「この週末素晴らしい仕事をしてくれたチーム全員とエンジニアに感謝している。明日はコンディションによって難しいレースになると思う。それだけに、好位置からスタートが切れるのは良いことだ」

8号車の予選を担当した中嶋一貴とセバスチャン・ブエミは、平均タイムで7号車に0秒496及ばず2番手グリッド。セッション開始後15分間はほぼ雨の影響は無く、2台のTS050 HYBRIDはその間に好タイムを刻んだが、その後強くなった雨により赤旗中断。更なるタイムアップのチャンスを掴めなかった。

明日4日(土)の決勝レースは雨の予報が出ており気温も低く、天候がレースを大きく左右する見通し。トヨタはヘビーウェットに見舞われた木曜の公式練習2回目に低ダウンフォース空力仕様のTS050 HYBRIDで高い競争力を見せている。

WECスパ6時間 LMP1予選結果

順位 No. ドライバー名 チーム/車種 平均タイム
1 7 小林可夢偉
マイク・コンウェイ
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
1:53.747
2 8 中嶋一貴
セバスチャン・ブエミ
フェルナンド・アロンソ
TOYOTA GAZOO Racing/
トヨタ TS050 HYBRID
1:54.243
3 17 ステファン・サラザン
イゴール・オルトツェフ
セルゲイ・シロトキン
SMPレーシング/
BRエンジニアリングBR1・AER
1:54.711
4 3 ナタナエル・ベルトン
トーマス・ローレン
グスタボ・メネゼス
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
1:55.640
5 11 ミカエル・アレシン
ヴィタリー・ペトロフ
ストフェル・バンドーン
SMPレーシング/
BRエンジニアリングBR1・AER
1:56.018
6 1 ニール・ジャニ
アンドレ・ロッテラー
ブルーノ・セナ
レベリオン・レーシング/
レベリオンR13・ギブソン
1:56.021
7 4 オリバー・ウェッブ
トム・ディルマン
パオロ・ルバーティ
バイコレス・レーシング・チーム/
エンソ・CLM P1/01・ギブソン
2:02.246

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