WECトヨタ、ハンデに苦戦?「パワー低下は明らか」と可夢偉 / 第2戦富士6時間《初日》

公式会見に出席した小林可夢偉と中嶋一貴、2019-20年WEC第2戦富士6時間レース初日にてcopyright TOYOTA MOTOR CORPORATION

2019-2010年FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦 富士6時間レースが静岡県富士スピードウェイで4日に開幕。明け方は激しい雨に見舞われたものの、日中は厳しい日差しと強い風が吹き続け、午前11時からの1回目のプラクティスまでには路面もほぼ乾き、ドライコンディションのなかで2度のセッションが行われた。

2台のTS050 HYBRIDは大きなトラブルなく、1周4.563kmの富士スピードウェイで計156周を走破。様々なデータを収集し、午後15時30分からの2回目の公式練習で8号車(セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー)がトップタイムを記録した一方、7号車(マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス)はレベリオンとジネッタに先行を許す5番手で初日を締め括った。


© Formula1-data / ポディウムに掲げられた旗は絶えずはためいていた

トヨタTS050 HYBRIDは前戦シルバーストンで1-2フィニッシュを飾り、母国凱旋の富士においてサクセス・ハンディキャップを課されてのセッションに臨んだ。これは下位車両とのポイント差に基づき、ハイブリッド・ブーストや1周あたりの燃料使用量、そして1スティントあたりの燃料量についてハンディが課されるもので、今季より導入された新しい仕組みだ。

ランキング首位の7号車は1周あたり1.4秒相当、同2番手の8号車は1秒相当のハンデを背負う事となり、この日8号車が刻んだベストタイムは、昨年の同条件下時と比較して1秒650遅く、富士スピードウェイでのLMP1マシンによるコースレコードから約3秒遅れる事となった。

特に、7号車のタイムシートは芳しくなく、ノンハイブリッド勢の後塵を拝する結果となっているが、この日のプログラムはレースセッティングに特化したものとの事。小林可夢偉は、潜在的なラップタイムは更に速いとしながらも、8号車に対抗するのは難しいとの見方を示した。

「今日は全力で走る事はありませんでしたが、サクセス・ハンディキャップがとても厳しい条件だと分かりました。8号車に対抗するのは難しく、辛いレースになるかもしれません。ハンディキャップによるパワー低下は明らかで、大きな差がついています。この状況を何とか乗り切って、最大の成果を上げたいと考えています」


© TOYOTA MOTOR CORPORATION

同じ7号車のホセ・マリア・ロペスは、ファンの声援に対してリラックスした笑顔を見せ、心の余裕を感じさせていたが、マイク・コンウェイは「8号車はもちろん、ライバルのレベリオンやジネッタに対しても厳しい状況」と語り、接戦の覚悟をうかがわせる。

富士スピードウェイは、1.5kmのロングストレートから始まるコース前半は高速ながらも、終盤は非常にタイトなコーナーが続くため、セットアップには妥協が求められる。トヨタ勢としては多様な空力セッティングと合わせて、ハイブリッドシステムの最適化が必要となるが、中嶋一貴によると、サクセスハンデの影響はセットアップ面にも及ぶのだという。

「サクセス・ハンディキャップにより、使用可能なエネルギー量が2台で異なる点に注意が必要です」と中嶋一貴。「シルバーストンに比べ、燃料使用量とハイブリッド・ブーストが少ないために、車両バランスが大幅に変わっています。そのため、エネルギー配分に合わせたセットアップを考える必要があり非常に複雑でした。ただ、今日は良いスタートが切れたと思います」


© Formula1-data

5日土曜は午前9時20分よりプラクティス3が行われ、午後13時40分よりプロトタイプクラスの予選が行われる。

WEC富士 公式練習1回目結果(LMP1クラス)

順位 No. ドライバー チーム 周回 タイム
1 8 セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
49 1:27.373
2 1 ブルーノ・セナ
グスタボ・メネゼス
ノルマン・ナト
レベリオン・レーシング
レベリオンR13・ギブソン
41 1:27.659
3 7 マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
24 1:27.790
4 5 ルカ・ギオット
ベン・ハンリー
イゴール・オルトツェフ
チームLNT
ジネッタG60-LT-P1・AER
7 1:28.449
5 6 チャーリー・ロバートソン
マイク・シンプソン
ガイ・スミス
チームLNT
ジネッタG60-LT-P1・AER
8 1:28.712

WEC富士 公式練習2回目結果(LMP1クラス)

順位 No. ドライバー チーム 周回 タイム
1 8 セバスチャン・ブエミ
中嶋一貴
ブレンドン・ハートレー
TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
49 1:25.623
2 1 ブルーノ・セナ
グスタボ・メネゼス
ノルマン・ナト
レベリオン・レーシング
レベリオンR13・ギブソン
42 1:27.042
3 5 ルカ・ギオット
ベン・ハンリー
イゴール・オルトツェフ
チームLNT
ジネッタG60-LT-P1・AER
30 1:27.602
4 6 チャーリー・ロバートソン
マイク・シンプソン
ガイ・スミス
チームLNT
ジネッタG60-LT-P1・AER
23 1:28.062
5 7 マイク・コンウェイ
小林可夢偉
ホセ・マリア・ロペス
TOYOTA GAZOO Racing
トヨタ TS050 HYBRID
34 1:28.171

WEC第2戦 富士6時間レースの模様は、J SPORTSがテレビ放映を担当。生中継を行う。視聴にはスカパーひかりTVとの契約が必要となる。

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