フェルスタッペン、荒くれ者から成熟したドライバーに…禅のおかげ?
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かつてはすぐに頭に血が上り、父親譲りの短気な気質が度々トラブルの火種となっていたマックス・フェルスタッペンだが、レッドブル・ホンダ首脳陣は今年、こぞって彼を「成熟した」と評した。
デビュー後しばらくは、その攻撃的なドライビングスタイルが諸先輩方の逆鱗に触れ、昨年のブラジルGPではエステバン・オコンを小突くなど、トラブルメーカーとしてのイメージが強かったフェルスタッペンだが、そんな荒くれ者も今年でデビュー5年目を迎えた。
確かにアメリカGPでは、フェラーリを名指しした上で「不正行為」呼ばわりし物議を呼んだ事もあったが、今年22歳の誕生日を迎えたオランダ人ドライバーに対する評価は、概ね「成熟した」という見解で一致している。
フェルスタッペンは母国メディアに対して「今年の僕は、テレビカメラが回っている前で遥かに落ち着いていた。これまでよりも禅(ZEN)だったって事さ」と語り、今季はシーズンを通して怒りを上手くコントロール出来たと主張した。
「腹が立ったらカメラの前に立つ前に一呼吸置くことを学んだ。すっごくイライラしてた時は、何度かメディアを完全に無視したりね。まあそれも問題だけど、もうそんな事はやってないよ」
確かに今年のフェルスタッペンは一皮むけたかもしれない。だが、真価が問われるのは、タイトルを懸けて争う事になり得る来シーズンでの振る舞いだろう。チームメイトに仏教徒がいるのだから、冬休み中にアレックス・アルボンから禅の心の有り様について教えを請うのも良いかもしれない。
「禅」は「ZEN」として海外に定着しており、アップルの創設者、故スティーブン・ジョブスや映画監督のマイケル・ムーアなど、世界的に活躍する数多くの大物が傾倒している。また、社員向けの教育プログラムとして取り入れる企業も少なくなく、有名どころでは米Googleが座禅と瞑想を実践している。