ピレリ、F1スペインGP決勝での最速タイヤ戦略を「2ストッパー」と予想するも…
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F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、12日日曜にカタロニア・サーキットで開催されるF1スペインGP決勝レースでの最速ストラテジーは、2ストップ戦略だと考えている。公式予選ではメルセデスAMGのバルテリ・ボッタスが圧巻の速さを見せつけ、2戦連続のポールポジションを獲得した。
「最も速い戦略はツートップだ」ピレリのレース部門を統括するマリオ・イゾラは、タイヤという観点から決勝レースで各チームが採用しうる戦略を予想した。
「スタートから22周目までをソフトタイヤで走行し、第2スティントを再びソフトタイヤで23周走った後、チェッカーまでの最後のスティントをミディアムで走るのが最速の戦略だと予想する」
- 22周:ソフト
- 23周:ソフト
- 21周:ミディアム
とは言え、カタロニア・サーキットはカレンダーの中でも屈指の難コースであり、トラック上でのオーバーテイクが非常に難しい。そのため、チームはトラックポジション重視の戦略を採用したがる。
2007年から18年までの10年間の統計データによれば、ポール・トゥ・ウインの確率は67%。2列目までのスタートからの優勝確率は92%にも上る。
「最速の戦略は先のとおりだが、例年バルセロナでは追い抜くのが難しいため、チームは恐らくワンストップを目指すだろう」とイゾラ。「理論的に考えて最も速い1ストップ戦略は、ソフトで27周した後にハードタイヤへと切り替えるストラテジーだ。レースの最後までシッカリとマネジメントをしなければならないがね」
- 27周:ソフト
- 39周:ハード
イゾラの考える最速の戦略では、ソフトとミディアムの新品を1セットずつ残しておく必要があるが、これが実行できるのは上位勢ではマックス・フェルスタッペンのみだ。
一方のワンストッパーの方は、ハードコンパウンドの新品が1セット必要となるが、フェルスタッペンとトロロッソ・ホンダの2台は中古しか残っていないため、この戦略を取ることは考えにくい。
最終的にどの戦略が最も有効であるかについては、レース当日の路面温度や競争相手との位置関係などに左右される事になる。