ハミルトン、真っ向勝負で13年ぶりの衝撃Q1敗退…決勝は不振逆手のピットレーンスタートか
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F1サウジアラビアGPの公式予選は見所が多いセンセーショナルな内容となった。その内の一つがルイス・ハミルトン(メルセデス)のQ1敗退である事に異論を唱える者はいないだろう。
通算103回のポールシッターは3月26日(土)の夜にジェッダ市街地コースで行われた予選Q1で、最終アタックを前に16番手とノックアウトゾーンに沈み「これ以上タイムを縮められる気がしない」と弱音を吐いた。
1周のクールダウンラップを経て挑んだ最後の計測ラップで一時は15番手に浮上したものの、ランス・ストロール(アストンマーチン)に蹴落とされ16番手でクルマを降りた。同じW13を駆るチームメイトのジョージ・ラッセルとの差は0.663秒に達した。
これは2017年のブラジルGP以来、5年ぶりのノックアウトだが、クラッシュや雨天といった状況を除く真っ向勝負でのQ1敗退としては、2009年のF1イギリスGP以来、13年ぶりの事だった。
予選を終えたハミルトンは、FP3で試したセットアップが良い方向に振れたため予選に向けて同じ方向で煮詰めたものの、結果的にはそれが「行き過ぎたのかもしれない」と述べ、セットアップに問題があったとの考えを示した。
「マシンバランスに苦労したんだ。リアがスナップしちゃって全くコントロールできなかった。予選になって突然、クルマがナーバスになってね。兎に角、ドライブできないほどで、訳が分からない」
高速クラッシュを喫したミック・シューマッハが決勝を欠場し、ダニエル・リカルドが3グリッド降格ペナルティを受けるため、ハミルトンは2つ繰り上がりの14番グリッドにつく予定だが、RaceFansによるとピットレーンスタートも辞さない構えだ。
「ひょっとすると、ハンドリングを改善させるためにクルマを変更してピットレーンからスタートする事になるかもしれない」とハミルトンは語った。
予選後のマシンはパルクフェルメ下に置かれるため、基本的にクルマに変更を加える事は許されない。セットアップを変更した場合はパルクフェルメ規定違反となり、ピットレーンスタートが言い渡される。
ハミルトンがQ1敗退を喫した事についてエンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「現時点で我々に十分な速さがない事の表れの一つ」だと主張した。
「我々はここジェッダでシングルラップのペースに苦戦している。バーレーンの時も十分な速さがなかったが、今回はそれ以上にチャレンジングだ」
「最優先事項はポーパシングだ。これのせいでクルマを思い通りに走らせる事ができていない。方向性は見えているものの、対策のためのパーツを用意するのに時間が掛かっている」
なおチームメイトのラッセルは苦しみながらもQ3へと駒を進め、アルピーヌ勢の間に割って入る6番グリッドを持ち帰った。
ポールポジションはセルジオ・ペレス(レッドブル)、2番手はシャルル・ルクレール、3番手にはカルロス・サインツと、初ポールのペレスをフェラーリ勢が包囲した。
2022年 F1サウジアラビアグランプリの決勝レースは日本時間3月27日(日)26時にスタート。1周6175mのジェッダ市街地コースを50周する事でチャンピオンシップを争う。