レッドブル、FIA-F3王者デニス・ハウガーの2022年F2昇格を決断…史上初のノルウェー人F1ドライバー誕生に一歩前進
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レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2021年シーズンのFIA-F3選手権チャンピオンに輝いた育成傘下のデニス・ハウガーを2022年にFIA-F2選手権へと昇格させる意向を明らかにした。
17歳のノルウェー人ドライバーは9月24日にソチ・オートドロームで開催されたレース1で、4番手からスタートしてローガン・サージェント(チャロウズ)に続く2位フィニッシュを飾り、今シーズンのチャンピオンシップを見事制した。
デニス・ハウガーはラリーやヒルクライム競技に参戦していた父トム・エリック・ハウガーの背中を見てキャリアをスタートさせた。2歳の時に小さなバギーに乗り、4歳でモトクロス、5歳でカートを始めた。
そして15歳だった2018年にジャック・ドゥーハンと共にレッドブル・ジュニア・チームに抜擢された。支援を受け参戦した同年のイギリスF4選手権ではチャンピオンシップ4位を獲得。翌年のイタリアF4とADACチャンピオンシップを経て、2020年にF3にステップアップした。
ヘルムート・マルコは今季のデニス・ハウガーについて「彼の今シーズンは見事だった。序盤はミスもあったが、それでも際立った活躍を見せて自身の才能を見せつけた。彼は正しい方向に向かって進んでいる」と評価した。
また2022年のF2ステップアップを明言すると共に、最終目標であるF1にも言及したが「そのためには今シーズンと同じように成長し続けることが必要だ。彼はまだその域には達していない」と述べた。
「F2は明らかに大きなステップだ」とデニス・ハウガーは認める。
「でも僕は、色んなクルマに適応するのが得意だから上手くやれると思ってる。特に昨シーズンを経て自分の能力を疑わないって事を学んだ。自分に自信を持てるようになった」
「もちろん、F1は僕の夢だし人生を賭けた目標でもある。要は僕にとっての全てって事だ。だからこそ僕はその夢を叶えるために仕事に取り組み、すべてを捧げているんだ」
F1デビューの最短時期は2023年。実現すれば史上初のノルウェー人F1ドライバーの誕生となる。アルファタウリ・ホンダでの2年目を勝ち取った角田裕毅もうかうかしてはいられない。
デニス・ハウガーがどのチームからF2に参戦するかは不明だが、レッドブルは今年、育成傘下のユーリ・ビップスとリアム・ローソンをハイテックGPに、ユアン・ダルバラをカーリンに送り込んでいる。